昭和の投票率は60%以上!平成の投票率が落ちている3つの原因 (2/4ページ)
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社会問題
■1:平成の世になってイデオロギー対立がなくなったから
ここでいったん、昭和から平成への切り替わり時期に何があったかを振り返ります。
[1985年]:ソ連における「ペレストロイカ」により共産圏において市場経済が導入される
[1989年]:ベルリンの壁崩壊、および東欧諸国の独立
[1991年]:ソ連崩壊、冷戦の終結
この時期、戦後すぐにスタートした東西対立である「冷戦」が終結しています。冷戦とは、「民主主義」と「社会主義」のそれぞれによるイデオロギー対立のことです。この冷戦終結に伴い、日本の政治構造も大きく変化しました。
それまでの日本の政治においても、「『自民党』対『社会党』」を軸としたイデオロギーの対立が中心でした。当然、選挙において唱えられるのもイデオロギーです。
イデオロギーとは、それぞれが主張する政治の在りようの正しさのことをいいます。自民党は民主主義の正しさを、社会党は社会主義の正しさを訴え、得票を争うのが昭和の選挙でした。
イデオロギー対立は一般民衆には分かりやすいというメリットがある一方、具体性に欠けるというデメリットがあります。
ただ、冷戦当時は日本の戦後復興や高度経済成長期とも重なり、「どちらの政党がより国民の生活を豊かにしてくれるか」についての民衆の関心がきわめて高かった時期です。
イメージの分かりやすさはそのまま政治への期待にもつながり、具体性の欠如はそれほど重要ではありませんでした。
それゆえ、当時の選挙は国民の強い関心事のひとつであったのです。
しかし、昭和から平成への時代の切り替わりとともに、冷戦が終結し、各党も主張すべきイデオロギーがなくなります。
イデオロギーの消滅は、国民にとっては分かりやすさの消滅を意味します。そのため、次第に投票所から国民の足が遠のいていきました。