【妊婦さんの基礎知識連載】#1 妊娠超初期「1ヵ月目の症状」とは?前編
妊活中はこれからのマタニティ生活が待ち遠しいと同時に、一体どんな変化が起きるのか、不安になることもあると思います。
ところで、“妊娠超初期”については、本人も気付いていないことが多く、いつの間にか過ぎている時期。
そのため、風邪薬を飲んでしまった! など、思わず心配になることが多い時期です。
今回はまだあまり自覚もない“妊娠1ヶ月目”における「妊婦のカラダの変化」についてお伝えします。
■妊娠1ヶ月(0~3週)にはどんな症状が起こるの?妊娠0週0日は、最終月経の開始日に当たります。
妊娠初期は、脳や心臓などが作られる大切な“器官形成期”です。ママの体の変化は目立ちませんが、月経が予定日を過ぎても来なくて、次のような変化があれば、妊娠検査薬などで調べてみましょう。
(1)なんだか熱っぽい…
通常は月経の予定日に体温が下がります。それが、妊娠すると基礎体温の高温期が続きます。高温期が続くため、なんとなく“熱っぽい感じ”がする場合があります。
(2)胃がムカムカする…
なんだか最近、胃がムカムカする、乗り物酔いしたような感じがする…とあまり気付かない間につわりが始まっていることがあります。
(3)いつもの下着がチクチク…
乳首や乳頭が敏感になることもあります。今までは平気だったのに、下着でチクチクするといった違和感を覚える方もいます。
(4)なんだか尿意が…
妊娠1ヶ月では子宮の大きさは妊娠前とは変わらず、鶏のたまごくらいの大きさです。妊娠するとだんだんと子宮が大きくなるため、膀胱を徐々に圧迫して、トイレが近くなってくる傾向があります。
(5)肌が荒れてる…
妊娠によるホルモンバランスの変化で、肌が荒れたり、シミやそばかすができやすくなります。日焼けに気をつけましょう。
(6)おりものが多くて気になる…
妊娠中のホルモンによる影響でおりものが増えます。
(7)情緒不安定かも…
ホルモンバランスの変化によって、無性にイライラしたり泣きたくなったりすることも。妻の心の支えは夫です。ぜひ聞き上手になってくださいね。
月経がストップして、これらの症状が当てはまるときは妊娠検査薬でチェックしてみましょう。
妊娠検査薬は月経の予定日の約1週間後から検査できるものが多いようです。子宮外妊娠などの異常がある場合でも妊娠検査薬で反応することがあるため、早めに受診して正常な妊娠を確認しましょう。
超音波検査では、妊娠4週後半から赤ちゃんの入っている袋を確認することができます。
■気をつけたいこと、知っておきたいこと
(1)生理2日目のような出血
妊娠判明と前後して、少量の出血が起きることがあります。これは“月経様出血”と呼ばれ、絨毛(じゅうもう)が子宮内膜内に進入していく途中で起こる出血です。
少量の出血であれば、通常は自然に止まります。妊娠初期は、流産の前兆として出血が起こることがあるので要注意です。
出血量が月経の2日目ぐらいと多く、腹痛を伴うことが多いです。これらの症状や血の塊が出るときは、流産につながる可能性があるため、早めに受診しましょう。
(2)たばこ・酒は家族からの影響も考えて
妊活を始めた段階で、たばこやお酒はやめましょう。
たばこのニコチンの影響で血管の収縮が起こり、胎盤の血液の量が減るため、赤ちゃんへ十分な酸素や栄養が行き届かなくなります。
また、煙の一酸化炭素が血液中のヘモグロビンと結びつくことで、母子ともに低酸素状態となります。ママが喫煙者の場合は、妊活を考えたときに禁煙するのはもちろんのこと、パパや家族も禁煙したり副流煙をママが吸わないような配慮をしていきたいですね。
お酒も赤ちゃんの発育障害などが起こる可能性があります。妊娠中はお酒はやめましょう。パパや家族が飲んでいて飲みたくなってしまう場合は、家族も一緒に禁酒するなど、赤ちゃんを守るために協力してもらいましょう。
(3)薬は産婦人科に相談しよう
妊娠超初期は妊娠に気づかずに服用してしまい、赤ちゃんへの影響が不安になるママが多いと思います。
薬の服用に特に注意が必要なのは、器官形成期の妊娠4~9週末までです。妊娠4週未満の超初期に飲んだ薬は、赤ちゃんへの影響はあまり心配ないと言われています。
心配なときは、産婦人科でどんな薬をどの時期に飲んでいたかを相談してみましょう。妊娠が判明したあとは、勝手に薬を服用せず、産婦人科医に相談してからにしましょう。
(4)いつもの月経と違うと感じたら病院へ
化学的流産とは、妊娠検査薬で陽性の反応が出たものの、超音波検査で妊娠を確認できる前に“流産”してしまった状態のことです。
妊娠検査薬がドラッグストアなどで販売され、広く使用されるようになった時代背景から最近クローズアップされてきた病態です。
妊娠検査薬で調べなかった場合は、気づかずに遅れてきた月経と考えて普通に過ごしていたと思われます。
病院でも化学的流産の場合は、経過を観察します。妊娠成立前の出来事なので、流産の回数にはカウントしません。
ただし、いつもの月経とはちょっと違う、腹痛がひどい場合は産婦人科を受診しましょう。別の病気が隠れている可能性もあるからです。
いかがでしたか。
妊活を始めると、妊娠超初期でも体の変化に気づきやすいかもしれません。
赤ちゃんを守るためにも、たばこやお酒は家族に協力してもらい、一緒に新しい家族を迎える準備をしていきたいですね。
【参考・画像】
※ fizkes / Shutterstock
※ 女性のカラダ基礎知識 – オムロン ヘルスケア
※ 妊娠のサイン- ムーニー
※ 流産・切迫流産:病気を知ろう – 日本産婦人科学会
※ たまごクラブ編(2006)『たまひよ新・基本シリーズ 初めての妊娠・出産』(ベネッセコーポレーション)
※ 関沢明彦、岡井崇(2014)『安心すこやか妊娠・出産ガイド―妊娠・出産のすべてがこの1冊でわかる』(メディカ出版)
【筆者略歴】
※ 進藤ゆきこ・・・専門家ライター。自身も子育て真っ最中の歯科医師、歯学博士。「毎日のオーラルケアをママとベビーのハッピータイムに」をモットーに、親子でお口の健康をもっと身近に感じてもらえるよう取り組んでいる。