写真集の女 武田久美子 #4 忙しかった結婚生活 (1/2ページ)
30歳を目前にして、彼女はアメリカに語学留学する。
「10代の頃から海外ロケが多かったので、ふつうに買い物したりレストランで注文したりホテルでチェックインする程度の英会話はできたんです。でも隣に座った外国の人と会話しろと言われたら、出来ない。英会話をちゃんと学びたいと思っていました。だってこの顔でしょ? ハーフと間違えられることも多くて、この顔はしゃべれないといけないなって(笑)」
3ヶ月間のホームステイを終えて、その半年後、今度はハワイ旅行へ。そこで知り合ったアメリカ人男性とは、英語で会話が弾んだ。
話が盛り上がって、恋になって、プロポーズされ、トントン拍子で結婚することに。彼女は躊躇なく、アメリカに渡った。
「子どもの頃から働き続けていたので、1回くらい休んでもいいだろう、くらいの感覚でした。人より10年以上早く仕事を始めているのですから、5年10年休んでもいいはず、と。3年5年休んだだけで芸能界から消えてしまうようなら、それまでのこと。別に今消えても、5年後に消えても同じじゃないかって」
潔い生き方だ。だけどアメリカ西海岸で始まった新婚生活は、ハードなものだった。
「まずは向こうで生きていく、暮らしていく術を習得するのに半年1年はかかりますよね。しかもすぐに子どもができたので、産婦人科に通うにしても、自分で左ハンドルの車を運転して、道筋を確認しながら行かなきゃならない。子どもが産まれてからはさらに大変でした。まずはこの小さな命を守らなければならない。歩くようになればなったで、怪我をさせないように毎日追いかけて(笑)。身内の人間がいないので、ほとんどひとりで育て上げるしかなかったんです。3歳くらいからバレエとフィギュアスケートを習わせているので、その送り迎えもある。学校だって選ばなければならない。夫の仕事の関係で、引っ越しも多かったです。向こうで引っ越しするのは、日本とは比べものにならないくらい労力が必要なんですよ。とにかくずうっと、時間に追われていました」
そしてこの春、離婚が成立。彼女は今、愛娘とふたりで暮らしている。