香って、食べて、夏を乗り切る!和ハーブ「シソ」の一石三鳥以上のパワーとは?
出典:Paylessimages
蒸し暑い日本の夏を快適に過ごすのに、食材選びを意識するのは大切なことです。夏に多く出回るシソは、涼しさやさわやかさをもたらす食材です。そうめんの汁に入れたり、刺身と一緒に食べたりと薬味として使うイメージが強いのですが、暑い夏を乗り切るパワーをたくさん含んでいることをご存知でしょうか?
シソとは?
シソは漢字で紫蘇とかくように、本来は「赤紫蘇」のことを指します。赤シソは梅干しの色づけやシソジュースを作るときに使われますが、食用として年中手に入れられるのが緑色の青シソで、大葉という名称で店頭に並ぶことが多いようです。さわやかな香りとさっぱりした味が特徴で、蒸し暑い夏の食卓に欠かせません。
シソパワーに注目!
■夏風邪に
暑い夏とはいえ、冷房の効いた室内と外気温との差に体がついて行けず、風邪をひきやすくなります。シソの栄養素で野菜の中でも群を抜いているのがβ-カロテンです。β-カロテンは体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜を強化する働きをします。つまりビタミンAを多く含むシソをとることで免疫力が上がり、夏風邪の予防対策になるのです。
■疲労回復・胃腸を丈夫に
独特のさわやかな香りを持つシソは和ハーブとしても知られています。この香りの元は精油成分のペリルアルデヒドで抗菌・防腐作用に優れています。生魚などにシソの葉が添えられることが多いのは、この働きを生かしていて、食中毒予防の効果をねらっています。実際、江戸時代の農業に関する書物には「梅漬や味噌につけたものは様々な料理に使え、生魚に使えば毒を殺し、また薬としても使えた」と記述があるそうです。「薬味」と呼ばれる由来がここにあるのでしょう。またペリルアルデヒドの香りにはリラックス作用もあるので、疲れた体をサポートしてくれるのにも役立ちます。
さらにシソに含まれるビタミンCは胃液の分泌を促進し、食欲増進や消化促進など胃腸機能をサポートしてくれる働きもあります。ペリルアルデヒドとの相乗効果で、食欲の落ちる夏に体全体の機能をサポートする存在としても優れていると言えます。
■美肌効果
あまりイメージがないかもしれませんが、シソは美肌効果があるとも言われています。β-カロテンやビタミンCといった抗酸化作用のある成分は、夏の紫外線による皮膚ダメージを防いでくれます。ビタミンCは皮膚を潤し、ハリを保つための成分コラーゲンを生成する作用が、β-カロテンは皮膚を健康に保つ働きをします。シソに含まれる豊富な栄養素は肌の老化防止にも貢献してくれるのです。
暑い夏におすすめ!シソドレッシングで食べる豆腐のサラダ
【材料】
○豆腐(木綿、絹ごしどちらでもOK) 1丁
○トマト 1個(中サイズ)
○青シソ 4~5枚(お好みの量)
○ちりめんじゃこ 適量
【作り方】
①豆腐はザルにあげ、食べやすい大きさに切る。(手でくずしても良い)トマトは一口大に切る。青シソは手で適当にちぎる。
②シソドレッシングを①の上にかけ、ちりめんじゃこをトッピングする。
★シソドレッシングの作り方~シソをみじん切りにして、他の調味料と混ぜ合わせる。
・シソ 5~6枚
・ごま油 大さじ1
・酢 大さじ1
・しょうゆ 大さじ1
・白いりごま 少々
・黒こしょう 少々
【ポイント】
材料は下準備をしたら冷蔵庫で冷やしておき、食べる直前に合わせましょう。
香りで疲れを取り、食べて胃腸も肌も元気、と一石三鳥以上の効果のあるシソ。この夏は香り野菜のシソを食卓に取り入れて、元気に夏を乗り切りましょう。
ライター:矢島真沙子 [ベジフルビューティーアドバイザー]
スッキリベジ食Life(http://ameblo.jp/msktktm/)
日本野菜ソムリエ協会 (http://www.vege-fru.com)