【プロ野球】阪神・狩野恵輔が“ツキのない野球人生”から“代打の神様”へ昇りつめる日 (2/2ページ)
■気遣いこそ狩野の真骨頂
狩野の捕手時代に、藤川球児が「狩野は捕手向きの性格をしている」と称したことがあった。
投手の女房役となるのが捕手というポジション。
投手への気遣いができてこそ、投手のいい部分を引き出し、乗せていける。狩野にはその部分が備わっているというのだ。
また捕手時代の狩野はタイムリーヒットを放ち、次の回、守備に就いたとき、ファンから「狩野コール」を受けると、必ず直立不動で頭を45度以上下げ、礼をするのが常であった。
これもファンへの気遣いを表すもので、この気遣いこそ狩野の真骨頂なのだ。
「代打はそんなに難しくない」は、試合に出続けるレギュラーの方が難しい、だから代打は難しくないと、レギュラー陣への気遣いを狩野風にいい表したものだ。
■このままでは終われない
現在の阪神において、代打の切り札は狩野という認識になりつつある。
“代打の神様”と呼ばれた歴代の代打の切り札は、八木裕、桧山進次郎、関本賢太郎と続いてきた。
しかし、狩野にはまだその称号を与えられるだけの実績と信頼は、まだない。
ベンチでは常に若手選手や降板した投手に声をかけ、チーム全体の女房役も担う狩野。
そんな裏方稼業から、“代打の神様”として主役を張れる試合が増えれば増えるほど、阪神は強くなっていくことだろう。
“もう後がない!”を意味する、背番号“99”をつけた狩野恵輔・33歳。
ツキのない野球人生でこのまま終わるわけにはいかない。
- まろ麻呂
- 企業コンサルタントに携わった経験を活かし、子供のころから愛してやまない野球を、鋭い視点と深い洞察力で見つめる。「野球をよりわかりやすく、より面白く観るには!」をモットーに、日々書き綴っている。