行動を習慣化したい!そのためには決めた回数と時間をこなすべし
『1%の素敵な人だけが実践している 「なりたい自分」になる方法』(冨山真由著、あさ出版)の著者は、「一般社団法人行動科学マネジメント研究所」において、行動習慣コンサルタントとして活動しているという人物。
おもに銀行、生命保険会社、建設会社、IT企業など、多くの企業で社員研修に携わり、セルフマネジメントのセミナーを通じ、個々人が仕事のうえで望む「結果」の出る習慣づくりをサポートしているのだそうです。
でも、そもそも行動科学マネジメントとはなんなのでしょうか?
■ベースは「結果は行動の集積」である
著者によれば行動科学マネジメントとは、アメリカで「行動分析学」「行動心理学」をベースに開発されたマネジメント手法を、日本のビジネスパーソン向けにした手法。
日本の多くの大企業や教育機関では、行動科学マネジメントの手法を取り入れることにより成果を上げているのだといいます。
行動科学マネジメントのベースにあるものは、「結果は行動の集積」であるという考え方。
「いい行動を繰り返したから、いい結果が出た」「悪い行動を繰り返したから、悪い結果が出た」というように、意思や性格ではなく、人の「行動」に注目し、それをコントロールする働きかけをしているというのです。
つまり、「いつ、どこで、誰がやっても同じ成果が期待できる、再現性を重視した手法」だということ。
■理想実現のために行動をコントロール
そして行動科学マネジメントの観点からいうと、「なりたい自分」になるためのいちばんの近道も「行動」に着目することなのだそうです。意思や性格、考え方などの内面はまったく無関係なのだとか。
意志の力には頼らず、行動のための条件や環境を整え、行動をコントロールすればいいということです。
仕事にしろプライベートにしろ、自己否定という負のスパイラルから抜け出すには、「行動変容」(行動を変えていくこと)することが大切。そしてその際にポイントとなるのが、「小さな行動を積み重ねていくこと」だといいます。
小さな行動ができると、「できた」という達成感が得られます。すると自己肯定感も高まるため、「またやってみよう」とさらに行動することに。これが、行動習慣の仕組みだというのです。
■結果を得られない理由は「たった2つ」!
ところで行動科学マネジメントでは、人が望んだ結果を得られない理由は「たった2つ」だとされているのだそうです。
(1)「やり方」を知らない
(2)「やり方」は知っているが、「続け方」を知らない
逆にいえば、この2つさえ理解すれば、望んだ成果を手に入れることが可能。そして、その点を踏まえたうえで重要なのは、行動を続けて習慣化すること。
習慣化する方法がわかれば、「三日坊主で終わってしまった」「苦手だったからついつい先延ばしにしてしまった」ということも少なくなるということです。
それどころか、そこまで到達できれば、行動を続けることが楽しくなり、「気づけば行動していた」「習慣になっていた」ということが増えてくるといいます。
行動のための条件や環境を整え、行動のコントロールの仕方もわかっていれば、「続ける」ことが無理なく可能になるというわけです。
■理想実現のためには数値化することが大切
たとえば朝と晩に体重を計り、「○キロ痩せた!」「○キロ太った……」と一喜一憂した。
あるいは、やめようと決意したことを○日以上続けることができたので自信が持てたなど、人は自分が思っている以上に、「数字」の結果に注目するもの。
人が行動するうえで、「数字」は大きな影響力を持っているということです。
そして行動科学マネジメントにおいては、こうした数字による計測を「メジャーメント」と呼ぶのだそうです。
行動を具体的に計測できないと、それは「行動」とは呼べません。
「昨日より○キロ増えた? いや、ちょっとだけ減ったのかな」という曖昧な計測では意味がないというわけです。
つまり計測は、数値化して「誰が見ても同じ評価が出せる」ということが重要だということ。
■決めた「回数」と「時間」をこなすべし!
たとえば「ジョギングで痩せる」と決めても、すぐに数字で結果が出るわけではありません。
しかし「痩せること」ではなく「ジョギング」に焦点を当てて計測していけば、「週何日走ったか」「何分走ったのか」「何キロ走ったのか」など、望ましい行動が「数字」で現れるわけです。
同じように仕事であれば、「売上高」よりも「訪問回数」に、「企画の内容」よりも「企画の提出頻度」に着目して計測すればいいということ。
いってみれば習慣を仕組み化するためには、誰が見てもわかる「数字」に着目し、毎日自分で決めた「回数」と「時間」をこなすことが重要だという考え方です。
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本書が教えてくれるのは、「なりたい自分になるのは、それほど難しいことではない」ということ。
読んでみて、その内容をライフスタイルに組み込めば、気づけることがありそうです。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※冨山真由(2016)『1%の素敵な人だけが実践している 「なりたい自分」になる方法』あさ出版