【プロ野球】石原負傷の緊急事態に再燃する「カープ正捕手論争」 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■真価が問われた直接対決

 ヤクルト戦に負け越し、緊迫した状況で迎えた2位・巨人との直接対決。結果は1勝2敗で、ゲーム差を1つ詰められてしまった。勝ち頭・野村祐輔、3本柱の一角・黒田博樹で試合を落としてしまったのは非常に痛い。

 打者としての會澤は、石原離脱後の6戦で5安打、3本塁打、6打点。画面越しからも伝わるほどの気合いを見せ、結果を出した。

 しかし、捕手としては、疲れの見える先発陣をなんとかリードし、奮闘するも結果を残せなかった。

 石原離脱後に4連敗を喫し、6戦で7本の本塁打を浴びてしまったのは悔やまれる。

 決して全てが會澤の責任ではない。しかし、捕手としてゲームメークする立場にある以上、他の野手よりもその責任ははるかに重い。捕手として課題が残ったのは紛れもない事実だろう。それ故か、相変わらず、ネットでは會澤への辛辣なコメントが多く見られる。

■批判を乗り越えた先にある正捕手

 25年も優勝から遠ざかるチームにおいて、全選手がかつて味わったことのないプレッシャーの元で闘っている。そんななか、この6戦で最もプレッシャーを受けたのは會澤だろう。ただ、そこで見せた気迫は、ファンに訴えかけるものは充分にあった。

 この痺れるほどのプレッシャーは、後に正捕手となるであろう會澤にとって大きな財産となるに間違いない。

 8月9日、石原が特例措置で1軍に復帰。調子の上がらないジョンソンをなんとか勝ち投手に導いた。その手腕はさすがといわざるを得ない。

 この日の状態を見る限り、これまで通り、石原と會澤の併用が濃厚だ。これからは、先の6戦以上にプレッシャーがかかる試合が続くだろう。その時に結果を出してこそ、會澤の真価が問われるはず。

 今でこそ、石原が捕手として批判にさらされることは少なくなった。しかし、以前は今の會澤と同等、いや、それ以上の批判に晒されていた。それを乗り越えたから今がある。會澤もこの貴重な経験を糧とし、ファンからのバッシングを乗り越えて、球界を代表するような正捕手となってほしい。そして、そうなれると信じている。

 ただ、個人的な思いとしては、優勝する瞬間、胴上げ投手と抱擁するのは、低迷期からチームを支えてきた石原であってほしい。そう願っている。

文=井上智博(いのうえ・ともひろ)

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