大丈夫なのか?アメリカでヒトと動物の遺伝子を組み合わせる「キメラ」研究が解禁 (3/4ページ)

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これまでもヒト細胞を持つ動物モデルが開発され、人間の生体や病気の機序について貴重な洞察をもたらしてきた。例えば、ヒト腫瘍細胞は幾度となくマウスの体内で育てられ、がんができる過程や治療法について研究が進められた。また再生医療を進歩させるにあたって、人体のいかなる組織にもなれるヒト幹細胞の評価するために、マウスに注入することは当たり前のことだ。

 しかし、それで全体に対する批判が止むわけではない。医師であるテレサ・ファム(Theresa Pham)氏は「倫理の一線を超えている」と話す。

 「この研究領域に携わる医師として、こうしたキメラの使用は倫理の一線を超えていると強く感じます……ある科学領域の知識の獲得は、思い上がった無邪気さで進めていいものでも、すべきものでもありません。もし予測が誤っており、予防策が十分なものでない場合、その対価は人類のみならず、このおぞましい試みに参加したいなどと頼みもしなかった新しい生命体が支払う代償となるでしょう」

 無論、解禁に賛成の意を表明する者もいる。ニューヨーク、ロチェスター大学の神経科学者スティーブン・ゴールドマン(Steven Goldman)氏は、2015年のモラトリアムは行き過ぎであり、解禁の報にほっとしていると語る。

 NIHの解禁方針については、現在30日間のパブリックコメントに付せられており、この期間を経た後に最終的なガイドラインが公布される。ウォリネッツ氏は2017年からの助成付与期間に間に合わせたいとのことだ。

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