間違えたら4000万円の損!なぜ戸建住宅購入で失敗するのか? (2/3ページ)

Suzie(スージー)

価格や雰囲気などにより一度大きなインパクトを受けると、その後、いくら見学をしてもすべてアンカリングが働くことになります。

もしかしたら、本当は相性のいい戸建かもしれないのに、アンカリングのために「ここはダメ」と切り捨ててしまうことも生じます。

また、アンカリングにハマりすぎて、実際に住みはじめたら思ったほどよくなかった、トラブルが続発した……というケースも少なくありません。

アンカリングのワナにハマりそうになった場合、いったんその価格や雰囲気のイメージを脇に置き、そもそも自分自身が戸建購入で譲れないポイントはなにか、実際に住みはじめたらどう生活が変わるのかをあらためて考えなおしたほうがいいでしょう。

■2:オプションで失敗する「現在志向バイアス」と「プロスペクト理論」のワナ

「せっかく家を買うのだから、玄関のドアはいいものにしよう」「せっかく家を買うのだから、この造作家具(建物一体型のオーダー家具)をつけよう」といった具合に、「この機会だから」という言葉を接頭辞に、あれこれオプションをつける人がいます。

買うまでは冷静に、かつシビアに価格にこだわったにも関わらず、買うとなったら一転、財布のヒモが緩むのです。

なぜこうなるのでしょうか? これには「現在志向バイアス」と「プロスペクト理論」が大きく影響しています。

「現在志向バイアス」とは、行動経済学でいわれている心理現象で、「現在を将来よりもずっと重視する」心の動きのこと。

そのため、戸建てを購入する現時点を、家がやがて朽ち果てていく未来よりもはるかに重視してしまうのです。結果、「せっかくだから、住まいを最高のものにしたい」とアレコレオプションをつけてしまうことになります。

また、「プロスペクト理論」の柱のひとつに、「必ず損をするわけではなく、損をしない可能性もあるのならば、その可能性にイチかバチかを賭けて行動しよう」とする心理現象があります。

この時点で「住宅購入=博打」となっているのですが、本人としてはその意識はなく、むしろ「将来損をするとは限らない。ならば、どうせだからうまくいくと信じよう。

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