1800年代まで治療でヒルを採集!昔流行った11の変なお仕事
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仕事
ここ数年、メディアで何度も「人工知能が発達すれば20年後には多くの仕事が消えるだろう」と報じられています。
時代が変われば、淘汰されてしまう仕事があるのは仕方のないこと。
それでは今まで、一体どんな仕事が消えてきたのでしょうか?
ニューヨーク発のビジネスサイト『Business Insider』が発表した、ちょっと前に繁盛していた11の変なお仕事を見てみましょう。
どれも跡形も残っていませんが、いまを生きる私たちにとっては「ナニコレ?」としか思えないようなお仕事ばかりです。
■1:医学校への教材提供者
直訳すると「復活させる人」という意味ですが、うっかり削除したデータを復活させてくれる、ITに強い人のことではありません。
もっと物騒な、墓場から遺体を掘り起こして医学校に売りつけるお仕事。お仕事というより、これはもう犯罪ですね。
掘り起こすまで待てず、連続殺人に至った19世紀イギリスのケースもあるとか。「ナニコレ?」の域を超えています。
■2:ねずみ捕り
現代の都会でも、ねずみの害は絶えません。ましてや昔のねずみは、ペストの病原菌を運んでいたり、穀物を食べてしまったりと大変な害獣でした。
そのねずみ捕りで有名なのが、ジャック・ブラックというイギリス人。なんとビクトリア女王から「ねずみの大破壊者」の称号(あだ名?)を与えられていたほどのスゴ腕ぶりです。
しかし、当時の記録はちょっと意外です。彼にねずみがなついて、一緒に遊んでいるという記事が残っているのですから。やっぱり「ナニコレ?」ですね。
■3:大砲の火薬詰めこみ係
大砲の後ろから火薬を詰めこむことは、昔の軍艦で働く少年のポピュラーなお仕事のひとつ。
ちなみに、「Powdermonkey=パウダーモンキー」という職種名のパウダーとは、もちろん火薬の粉のこと。モンキーは、仕事のキツさを表現したものでしょうか。
■4:朗読者
昔の工場労働はキツい上に単調な作業が多かったので、労働者の疲れを取るために小説などを大声で読み聞かせる、「朗読者」というお仕事があったのだそうです。
お仕事中にラジオを聞いている方も多いかと思いますが、ラジオのアナウンサーやパーソナリティの先祖といえるかもしれません。
■5:骨相学者
いかにも「ナニコレ?」度合の高そうなお仕事ですね。
しかしインチキと片づけられる以前、骨相学者は繁盛したそうです。知能の具合を、頭の形状から「読み取る」ことができると信じられていたためだとか。そういえば、「人品骨柄」なんて言葉もありますね。
外見から内面を読み取ろうとする試みは、いまも昔も変わらずにあるということのようです。いまあるテスト類も、100年後には「ナニコレ?」になっているかもしれませんね。
■6:犬追い出し役
礼拝中の教会から、犬を追い出す役割。それがお仕事になるというのですから不思議です。
大きな聖堂なら、犬がいてもさほど困ることもないでしょうし、危険な山犬に襲われたのなら、追い出すだけでは足りないはず。そう考えても、なぜお仕事として成立しているのかが不思議ですね。
■7:ボウリングのピンを立てる人
一変してこちらは、のどかなお仕事です。1936年にボウリングのピンを配置機ができる以前の、名前のまんまのお仕事。よく、少年が雇われていたとのことです。
■8:氷切り出し人
冷凍庫で氷がつくれるようになる前には、湖の水が凍った氷を切ってこなくてはなりませんでした。その際に、氷切り出し人を雇ったのだとか。冷凍庫と湖では、差が激しすぎますね。
■9:ヒル採集者
これは医学のレベルがまだ低く、「悪い血を抜いたら治るはず」と考えられていた時代のお仕事です。
ヒルを採取して(動物の足も一緒に)、当時の医師に売るというもの。医師は患者の「治療」に、セレクトされたヒルを使うというわけです。1800年代まで存在したお仕事とのことですが、「ナニコレ?」なのは当時の医療技術ですね。
■10:煙突掃除屋
往年の名画「メリー・ポピンズ」にも出てきますが、映画で描かれているように愉快なお仕事とはいえないようです。
当時は部屋を温めるため、暖炉で薪を燃やしていました。しかし、何年も木を燃やしていると、暖炉の煙突にはすすが溜まります。
そのすすを取り除くお仕事ですが、極めて過酷。煙突掃除の大将が、貧困にあえぐ親から子どもを買ってきてやらせていたそうです。子どもの方が体が小さく、煙突のなかを掃除するのに好都合だから。
しかし重労働で、健康を損なうことも多かったようです。
■11:目覚まし屋
目覚まし時計が発明される前、人々はどうやって起きていたのでしょう? なかには、「目覚まし屋」を雇っていた人もいたのだそうです。
起きる時間を指定して、窓をコンコンとたたいてもらうか、窓に豆鉄砲を当ててもらうというもの。仕事に遅れないように起きるのは、昔もいまも変わらず大変なことのようです。
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いまでもありそうなものから、時代を感じさせるもの、思わず呆れてしまうものまで、盛りだくさんな「ナニコレ?」でしたね。
しかし、現代を生きる私たちにとってはごく当たり前の仕事が、100年後には「ナニコレ?」としか思えないものになっているかもしれません。
みなさんのお仕事は、これからも変わらず続いていきそうでしょうか? それとも数年後には「ナニコレ?」系になりそうでしょうか?
(文/粟飯原由布子)
【参考】