【プロ野球】DeNA・今永昇太のルーキー離れした”言葉の力”とは (2/2ページ)
■「なぜ勝ったのか説明できるようにしたい」
「この日の勝利はたまたまの方が強い。でも、たまたま勝っても続かない」という趣旨を述べたコメント中の言葉。
勝利には理由がある。本当に勝てる投手であるからには、その理由を説明できなければいけない、という意味を表している。勝利や投球に対する理想の高さがうかがえる言葉だ。
■「ルーキーにしては頑張ったね、ではいけない」
8月14日、広島戦で喫した惜敗を振り返ってのコメント。
交流戦後、2軍での調整が続き、焦りもあっただろう。そんな停滞を吹っ切るように、今永は8月7日の中日戦で勝利。その勝利を受けて「人生を変える試合と位置づけていた」と語っていた。
ちょっとおおげさに聞こえるが、今永が常に自身の投手人生と向き合っている様がみてとれる。
その翌週、惜敗した後に残したコメントがこの「ルーキーにしては頑張ったね、ではいけない」だった。
ルーキーイヤーをそこそこで終わらせたくない。そう自分を厳しく律する姿勢が感じられるコメントである。なんとか勝ち星を2ケタに乗せ、新人王を手中に収めてもらいたい。
文=元井靖行(もとい・やすゆき)