実験室で再現されたブラックホールのモデルにより放射線の放出を証明(イスラエル研究) (2/3ページ)
スタインハウアー教授によると、ホーキング放射は1.2ナノケルビンのホーキング温度を特徴とするという。
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『ネイチャー・フィジクス(Nature Physics)』誌に掲載された本研究は、ホーキング放射に相当するものが実験室の”ブラックホール”で観測できるという、今日もっとも強力な主張を提示するものだ。
ブラックホールから解放されるホーキング放射の熱的分布が観測される
「量子的真空のゆらぎによって刺激され、類似ブラックホールから解放されるホーキング放射の熱的分布を観測できます」と同教授。これによってブラックホールの熱力学に関するホーキングの予言が確認されたという。
実験では、ペア内のホーキング粒子とパートナー粒子は”量子もつれ”でつながっていることが示された。高エネルギーのペアはもつれている一方、低エネルギーのペアはもつれていないという。この量子もつれは、ブラックホールに落ちた物理情報が消失するという情報のパラドックスの議論における重要な要素を立証する。
さらに、ホーキング粒子とパートナーの量子もつれがほどける結果、ファイアウォール(ブラックホールに落ちる観測者が出くわす事象の地平面に存在するとされる高エネルギー粒子の壁)があることも裏付ける。
スタインハウアー教授は、量子のホーキング放射が実在するという証拠が見つかったことで、宇宙の法則を解き明かす旅路の終わりに一方近づいたと話す。ひょっとしたらこの発見が、その代表的な理論を作った功績によって、スティーブン・ホーキングのノーベル賞受賞を後押しするかもしれない。理論物理学者の功績が本当に認められるのは理論が実証されたときである。