山下ワセダ、春はどうした? 夏の帝京大戦では「成果を結果で示す」。 (2/2ページ)

ラグビーリパブリック

 例えば、密集戦をダブルタックルでしのいで相手が大外に逃げたらそこでボール奪取を狙うという「出口」を教えると、ダブルタックルをする選手までそのボール奪取という「出口」に意識が傾き、密集戦周辺を破られそうだ…。システムの前に、個々の勝負を…。そんな危惧を抱くあたりに、「土台作り」への意志を覗かせる。

「チームディフェンス」の「土台」にあたるダブルタックルについては、春にこんな反省をしたという。

「ダブルタックルはターンオーバーのための手段なのですけど、ダブルタックル自体が目的化してしまっていた。もっと『(タックルに入る)1人目、2人目がそれぞれどうしなきゃいけないか』『2人目の状態によって3人目(援護役)がどうするか』を。チームディフェンスとしては、もっと具体的に『ここでゲインラインを取る』『ここでターンオーバーを狙う』を…。それを明確に提示しました」

 合宿地を長野・菅平に移して5日目の8月17日、早大セミナーハウスで中大を43-21で破る。スクラムで圧倒し、久々の勝利に選手が安堵するなか、山下監督もこう振り返った。

「まだ(本来の力を)出せていないところもいっぱいあるんですけど、総じていい集中力で戦ってくれたな、と。自分たちのやって来たことに対してしっかりとフィードバックできる内容だったので、その意味ではよかった」

 21日にぶつかる帝京大は、大学選手権7連覇中の常勝集団。早大が王座につくには、この壁は避けて通れない。捲土重来へのプロローグとできるか、指揮官の意気込みはこう続くのだった。

「夏はターニングポイント。そのなかでもターニングポイントにしているのが、8.21です。帝京大さんとやる時に重要なのはキックの攻防。松田選手(力也・SO)にいい状態でキックを蹴らせないようにする。もちろん、最初の当ててくるところ(ランナーとタックラーのぶつかり合い)で負けてしまうと、話にならない…。当然、結果を求めますよ。そうでないと得るものを得られないので」

 新人SOの岸岡智樹は、前年度の全国高校ラグビー大会を制した大阪・東海大仰星高時代よりも体重を7キロ増やした。SHは、岸岡と同大会決勝で対戦した神奈川・桐蔭学園高出身の齋藤直人。山下監督は「1年生にイニシアチブを取って欲しい」と強調しているのだ。

「自分たちのやっているところをどこまで出せたかを、ポジティブにフィードバックできれば。1年生もいっぱいいますが、プレッシャーのなかでアグレッシブにやって欲しい。成果を結果で示せと、よく言っています」

 現役時代から特徴的だったスキンヘッドは、すっかり日焼けして真っ赤になっていた。

(文:向 風見也)
「山下ワセダ、春はどうした? 夏の帝京大戦では「成果を結果で示す」。」のページです。デイリーニュースオンラインは、スポーツなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る