本好きリビドー(118) (2/2ページ)
大手酒造メーカーが販売している「ピルスナー」と呼ばれる種類のほかにも、さまざまなビールが存在する。代表的なのは「クラフトビール」で、これは大手メーカーとは違う小規模の醸造所で生産される、麦芽100%のものを言うらしい。全国各地の地ビールなどがそう。
そして、今やそうした少量生産のビールの品質は飛躍的に向上し、種類も豊富。クラフトビールをメニューに揃えた飲み屋が続々と登場し、若い女性からオヤジ世代まで、幅広い客層に人気だという。
もともと日本のビールは、世界中の品評会で賞を受賞するほど、海外での評価が高い。そこに、クラフトビール人気が重なり、ちょっとしたビールブームの様相を呈しているのだ。
本書は、そのガイドとしては最適。多彩な味や高いクオリティーのビールを山ほど紹介してくれていて、読んでいるだけで喉がゴクリとうなってきそうだ。
著者の杉村啓さんは、日本酒や醤油などの研究家として知られるライター。蔵元を丹念に取材した日本酒ルポは人気があり、その方が今度は徹底的にビールに切り込んでいる。ほろ酔い気分で楽しく読める1冊。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)