世界のベストセラーを作った「日本マンガ史」解体“深”書!(2)「左ページ下」に構成のカギが! (2/2ページ)
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週刊アサヒ芸能 2016年 9/1号
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アメリカン・コミックにも当然だが、擬声語がたくさん出てくる。バイクが疾走する音「BROOOM」とか、爆発音「BANG」など、デザイン処理された文字はお洒落で格好いい。かつては私もアメコミの魅力にハマッたものだった。
しかし擬声語の質、量に関しては、日本漫画が他を圧倒する。静けさを表す「シーン」に限らず、自然が生み出す音や動物の声、人の心の動きまで、日本の漫画にはさまざまな擬声語が登場し、それが読者の心に染み入る。若い男女が見つめ合うシーンに、「どっくん、どっくん」などという擬声語が描かれただけで、2人の興奮の度合いが皮膚感覚として伝わってくる。
志波秀宇(しば・ひでたか)<漫画 研究家>:昭和20年東京生まれ。早大政経学部卒。元小学館コミックス編集室室長。元名古屋造形大学客員教授。小学館入社後、コミック誌、学年誌などで水木しげる、手塚治虫、横山光輝、川崎のぼるなどを担当。先頃、日本漫画解説の著書「まんが★漫画★MANGA」(三一書房)を出版した。