【テキトー母さん流☆子育てのツボ!】#37 動物園に行ってもハトばかり追いかけているんです

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【テキトー母さん流☆子育てのツボ!】#37 動物園に行ってもハトばかり追いかけているんです

「1人でできる子になる『テキトー母さん流』子育てのコツ」の著者の立石美津子が、ママ達の育児の素朴な疑問に応えるQ&A連載、【テキトー母さん流☆子育てのツボ!】をお伝えします。

第37回は『習い事をさせたいけど、子どもが興味を持ってくれません』という疑問にお応えしましたが、第37回のテーマはこちら。

■何に興味関心を持つのかは自由です

せっかく上野動物園に連れてきたのに……。

パンダがいるのに見向きもせず、入り口の乗り物コーナーに興味津々、土産物屋の動物クッキーやぬいぐるみを欲しがる……そんなこんなで、入園料よりも乗り物に使ったお金が高くついてしまった!

こんなふうだと、「なんのために連れてきたんだか、これじゃあわからない!」と残念に感じてしまいますよね。

園内の食べこぼしのポップコーンを食べるハトやアリではなく、「キリンや象やライオンに興味を持ってほしい」と思ったりしますよね。

でも、興味を持つ対象は人それぞれです。

大人だって友達から「海外の名画が展示されているから美術館に行こう」と誘われても、自分が興味がなかったら退屈に感じますし、お寺めぐりや仏像に関心がないのに旅行先でツアーに組み込まれているからといって神社仏閣ばかり見ることになったら、楽しくありませんよね。

これと同じです。


■保育園・幼稚園での指導

園で遠足に行くと、翌週の保育で“遠足の思い出”のお絵かきの時間があります。

そんなときゲームコーナーのガチャポンやお弁当の絵を描いている子に、つい「そんな絵を描かないの!なにか動物を描きなさい」と注意してしまう先生がいます。

こういう絵は玄関や廊下など保護者も目にする場所に貼られる場合が多く、1人だけ動物ではない絵を貼っていると、保護者から「どうしてきちんとお絵描き指導をしてくれないんですか!」なんてクレームを受けることもあるんです。

だから何とか先生は動物を描かせようとします。それでも描きたい動物がない子はなかなか筆が進みません。

そこで、先生がライオンの絵を手本で示すとライオンの絵を描いたりします。それを真似する子どもも出てきます。ライオンを見ていない子も描いたりします。そしてクラスのほどんどがライオンの絵になってしまうこともあります。

でも、“思い出”なんですから何を描こうが自由ですよね。

周りの大人が上手に描かせようと、「こういう絵を描きなさい」と指導すると、子どもの“絵を描く楽しみ”が奪われてしまいます。

そして「僕は絵が下手だ」なんて思うようになるかもしれません。

遠足に連れて行く目的は体験をさせるため、作文や絵などを描くため出かけるのではありません。

これは保育園や幼稚園だけでなく、家庭でも一緒ですね。

筆者も子どもが3歳くらいの頃、よくサンシャイン水族館に連れて行き屋上のアシカショーを見せていましたが、息子は全く興味を示さず、お客が食べこぼしたポップコーンをついばむハトばかりじっと見ていました。

ハトへの興味はますます深くなり、そのうち鳥博士のように鳴き声や姿だけでドバト・キジバト・カラスバトと言い当てるようになりました。更にカラスにまで興味の幅が広がりこんな絵ばかり描くようになりました。

本人はその鳥を見ているときが一番幸せなのですから、親の「こうであってほしい」という希望を押し付けるのは止めました。

自由な発想の芽を摘むことのないように気を付けましょうね。

【参考・画像】

※ 『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』

※ 『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』

※ Poznyakov / shutterstock

【著者略歴】

※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』

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