NO1ヒットメーカー売野雅勇が明かす“80年代アイドル”の戦乱(3)内気だった菊池桃子を積極的に (2/2ページ)
こんな子がいるんだと驚きました」
売野氏は桃子特有の「ウィスパー唱法」を生かしながらも、今までより少しだけ積極的になれる詞を書いた。それが、振り付けも華やかな「Say Yes!」(86年)だった。
「事務所の社長が『日本一のお嫁さんにしたいアイドルにする』と、いきまいていましたが、彼女自身、そのイメージを壊したことは一度もなかったと思います」
近年、80年代アイドルがテレビや雑誌で取り上げられる機会は多いが、その魅力を売野氏はこう分析した。
「80年代は日本にとってもいちばんエネルギーのあった時代。そしてアイドルのそれぞれが代表曲を持っていて、あの時代の匂いを思い出させてくれる。それこそがアイドル黄金時代と呼ばれる理由です」
歌い手も作り手も激しく競い合う時代だった──。