錦織、マウに逆転勝利も本領発揮にいまだ至らず [全米オープン] (2/2ページ)
第7ゲームでマウは2本のダブルフォールトをおかし、錦織がふたたびブレーク。このあたりからは続く第4セットも含め、完全に錦織が試合を支配していた。
記者会見での錦織は、最終的に勝ったということ以外は、ほとんど満足していないというような顔だった。それでも40位台の選手にすらこうして勝てる。その事実は、脇腹を痛めながら4回戦まで進んだウィンブルドンでも証明されたことだ。
それを体が覚えたから本能的に力をセーブしている、ということがひょっとしたらあるだろうか。それならば、相手のレベルが上がっていくにつれて錦織自身が期待するようにギアは自然と上がってくるはず。ここから先の変化が興味深い。
まず次の4回戦、相手は身長211cmのビッグサーバー、イボ・カルロビッチ(クロアチア)だ。会見のときはまだ対戦相手が決まっておらず、「カルロビッチのほうがやりたくはない」と言っていたが、避けられなかった。
エースの数は3回戦では14本とカルロビッチにしては少なかったが、2回戦では24本、その前の1回戦はフルセットにもつれたこともあって、61本も決めている。ブレークチャンスはそうそう訪れない。錦織にはまた辛抱が必要な一戦になりそうだが、2回戦で気にしていた目が今は「大丈夫」だということは、何よりの朗報だ。
(テニスマガジン/ライター◎山口奈緒美)