創業から50年の歴史ある「いなり寿司」が際立つ美味さ / 小ますや (1/2ページ)
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いなり寿司
60円
創業から数えて50年以上という、知る人ぞ知るいなり寿司屋が東京都府中市にある。その名は「小ますや」。現在は駅前の商業ビルに入っているが、府中駅前が大きく発展を遂げるもっと昔から、この店はいなり寿司を握り続けてきた。
・最低限の糖度に抑える業
ここのいなり寿司の特徴は、やや多めの酢飯が薄めのお揚げに包まれている点。そして、全体的に甘いにもかかわらず「微弱な甘さ」により極限までしつこさを無くしている点だ。しっかり甘さを伝えられる最低限の糖度に抑える業が、このいなり寿司には仕込まれているのである。
・酢を大量に使用する必要がない
なにより匠の業を感じるのは酢飯の炊き加減。若干硬めに炊かれた酢飯とお揚げが素晴らしい調和を生む。お揚げが甘すぎないので、酸味が際立って感じるのだ。それでも酸っぱすぎないのは、甘さに負けないよう酢を大量に使用する必要がないからだろう。
・日本のなかでも極めて珍しい
甘さ、酸っぱさ、油っぽさ、食感、すべてが洗練された、完成度が極めて高いいなり寿司。50年以上の歴史は伊達じゃない。ここまで到達しているレベルのいなり寿司は、日本のなかでも極めて珍しいだろう。