エンタメ作家・冲方丁の"DV疑惑"に隠された思惑(1) (3/3ページ)

東京ブレイキングニュース

 イベントの後半には映画『それでもボクはやってない』の監督、周防正行が登場し、痴漢冤罪について語られ、DVから話題はさらに遠ざかっていった。トークは時折、クロスするも、痴漢冤罪と一般的な犯罪と冤罪DVをごっちゃにしてのトークであった。

「起訴されたら有罪とされる確率は99%です」と弁護士が話すと、冲方さんは「有罪率99%か。こわー」と言って、冤罪DVのケースとごっちゃにしてリアクションしているような気がして、すごく違和感があった。私が話を聞いた限りでは、冤罪DVによって逮捕され起訴された当事者はひとりも一人もいないからだ。全員、処分保留により釈放され、その後、不起訴になっているのだ。 

 結論にしてもどうだろうと思った。一般犯罪や痴漢冤罪、そして冤罪DVを一緒くたにして、「いきなり犯罪の被疑者として捕まることは、誰にでも起こりうること」と言われても、ケースが違うから、別に考えた方がいいのではないかと思わざるを得なかった。

 そうして、連載時に記されていた事件発生当時のアリバイ的な話を補足する具体的な話は一切ないまま終幕し、なんだか肩すかしを食らってしまった。

Written by 西牟田靖

Photo by 冲方丁のこち留 こちら渋谷警察署留置場

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