おしゃべりにどう答えてる?「赤ちゃんの発達別」コミュニケーション法教えます!
最初は泣いたり、ねんねしているだけだった赤ちゃんが、「アー」「ウー」なんて声を出し始めると、まるでママに話しかけているようで、やり取りが面白くなってきますよね。
でも、そんな赤ちゃんからのメッセージにどう答えてあげたらいいのか、初めての赤ちゃんとの生活では戸惑うこともあります。
筆者も1人目のときは、赤ちゃんと1対1で、どうしゃべりかけたらいいのか、よく分かりませんでした。
今回は歯科医ママである筆者が、“赤ちゃんの言葉の発達とママのできること”についてお伝えします。
■赤ちゃんの言葉はどうやって発達するの?歯科医院で赤ちゃんの診察をしているときは、無言で行うことはありません。
歯科治療は主に言葉でのやりとりによって行うため、赤ちゃんの言葉の発達は歯科医師にとっても重要です。
わが子が1番最初に発する声は何だと思いますか? そう、「産声」ですよね。産声のあと、赤ちゃんの言葉はどのように発達していくのでしょうか。
(1)喃語(なんご)が出始める時期
生後3~4ヶ月になると、ママが話しかけると「アー」「ウー」のような声を出し始める赤ちゃんもいます。これを「喃語」といいます。
喃語は意味のない音声ですが、これが発達することによって“話し言葉”になります。
(2)いろいろな声が出て、組み合わせができる時期
生後6ヶ月を過ぎると、声を出して大人の注意を引こうとしたりします。
大きな声を出したり、赤ちゃんが声の出し方を変化させることで、ママに合図を送っているようです。
「抱っこしてほしいのね」「あのオモチャで遊びたいのね」などと答えてあげると、赤ちゃんもやり取りを覚えていきます。
(3)言葉の意味を理解し始める時期
生後10~11ヶ月頃になると、「マンマ」「パパ」などと最初の片言を話すようになります。
ママやパパの声を真似しようとして、喃語が言葉に近い複雑な音になってきます。
ゆっくり、具体的にモノを指さしながら話してあげるといいですね。
(4)1語文から言葉が出始める時期
1歳~1歳6ヶ月は1語文の時期で、「ワンワン」など意味のある簡単な単語をいう時期です。
ただし、言葉の発達は、個人差が大きいものです。
他の人が話すことは大体理解できるのですが、自分で話せる言葉はまだ少ないもの。
例えば、車を指して「アー」と言ったら、「そうだね、ブーブーだね、走るの早いね」などと言葉を分かりやすく返してあげましょう。
家族との繰り返しのやりとりで、子どもは少しずつ言葉を覚えていき、親子や兄弟の絆も深まります。
■赤ちゃんが声を出し始めたら、なんと答えてあげる?
前述の通り、生後3~4ヶ月になると、あやすとにっこり笑ったり、赤ちゃんからママやパパへ話しかけるような声を出したりするようになります。
そんな様子が見られたら、ママやパパは赤ちゃんの顔をのぞきこみ、「お話上手だね~」などと優しく答えてあげましょう。
喃語自体に意味はなくても、ママやパパの話しかけが楽しくて、赤ちゃんの“話したい”という意欲を伸ばします。
また、赤ちゃんはママやパパに触れるのが大好きです。
「アー」と声を出していたら、ほっぺをツンツンと優しく触れたり、「いいお声だね~」などと語りかけながら抱っこしたりして、遊んであげましょう。
おっぱいやミルクのとき、オムツ替えのときも、赤ちゃんに話しかけてあげるとよいでしょう。
筆者も1人目のときは、何を話しかけたらいいのかわからず、静かに授乳したりオムツ替えをしていたものです。
でも、2番目以降は上の子と常に話しているので、赤ちゃんに対しても「お腹すいたのかな~? ミルク美味しいね」「ウンチ出てお尻気持ち悪かったね。キレイにしようね」と常に話しかけました。
1人目のときは、赤ちゃんへの語りかけが、なんとなく独り言のようだったり、照れくささもありましたが、いつの間にか、赤ちゃんとのやりとりが楽しくなったものです。
いかがでしたか。
赤ちゃんの「アー」「ウー」といった喃語はなんともかわいらしい声です。
ぜひご機嫌なときに、ビデオなど記録に残しておくといいですね。
少し大きくなってから見返すと、「沢山お話したかったんだね!」と赤ちゃんの様子が分かって面白いですよ。
【参考・画像】
※ 黒須一夫(1997)『現代小児歯科学―基礎と臨床―』(医歯薬出版)
※ ひよこクラブ(2006)『初めての育児』(ベネッセコーポレーション)
※ Rohappy, MJTH / shutterstock
【筆者略歴】
※ 進藤ゆきこ・・・専門家ライター。自身も子育て真っ最中の歯科医師、歯学博士。「毎日のオーラルケアをママとベビーのハッピータイムに」をモットーに、親子でお口の健康をもっと身近に感じてもらえるよう取り組んでいる。