とにかく犬はひたすら待つ。飼い主が亡くなった病院の前で8ヵ月も帰りを待ち続けている犬、里親が見つかるも・・・(ブラジル) (2/4ページ)
それからずっとネガオは病院の前で飼い主が戻って来るのいまかいまかと待ち続けている。
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やがて1週間が過ぎ、1ヶ月が過ぎ、8ヶ月となった。それでもネガオは最後に飼い主を見た場所から離れようとはしない。
飼い主にもう1度会いたい。ネガオの願いはそれだけだった。
ネガオは救急車が病院に来るたびに、駆け寄って行き、飼い主が乗っているか確かめた。病院の前でじっと座り、夜になり救急車がやって来ると駆け寄って行くネガオ。
病院のスタッフもそんなネガオの存在に気付き始めた。スタッフたちは亡くなった飼い主を待つネガオのことを不憫に思い、水や食べ物などを与えてシェルターに連絡を入れた。
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新たな家が見つかってもまた病院に戻ってきてしまう
ネガオを引き取りたいと申し出てくれた家族もいた。ネガオは2回ほど引き取られたが、その度に家を抜け出し病院前に戻ってきた。
やさしかった飼い主が戻ってくるかもしれない、飼い主に会いたいよぅ...。
そのけなげな姿を見た病院のスタッフは胸を打たれた。
そしてついにこう考えるようになる。
ついに病院の公式犬に
誰かに引き取ってもらい、幸せになるよりも、ネガオの気の済むまで病院の前にいさせてあげようと考えたのだ。病院の庭で暮らせるようにするために、ネガオには定期的に獣医の診断を受けてもらい常に健康でいられる状態にした。また、散歩にも連れて行ってもらえるようにと地元の動物愛護グループの助けをかり、ネガオの世話をすることに決めた。