若手は「会社の数字より半径1m以内の数字」を意識すべき理由
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数字
こんにちは。深沢真太郎です。
ビジネスパーソンを数字と論理に強くする「ビジネス数学」を提唱する、教育コンサルタントです。
「若いうちから、会社の数字も意識して欲しい」
「新人にも、財務諸表を読めるような研修をしたほうがいいのではないか」
このような、いかにも正論に思えるコメントが、ビジネスの現場でよく聞こえてきます。
しかし、私はここで正反対の主張をしたいと思います。
「会社の数字なんて知らなくていい。その代わり、自分の半径1m以内の数字をきちんと使え」
どういうことか、ご説明しましょう。
■若手に求められるものはあくまで現場の数字!
仮に若手に、会社の数字が読めたとします。
いわゆるBS(Balance Sheet=貸借対照表)やPL(Profit & Loss statement=損益計算書)も読み解けるとします。
しかし、会社の経営をするのはその若手ではありません。どれだけ会社の数字に関心があっても、現場の仕事で成果が出ていなければ、あるいは残業ばかりでは、まったくお話になりません。
つまり、その若手に求められるのは現場の数字で仕事をすることであり、上司とも現場の数字で会話ができることなのです。
この現場の数字とは何を指すか、具体例を挙げます。
■冒頭の「半径1m以内の数字を使え」の意味
おそらく、若手のパソコンのなかにはたくさんのデータがあるはず。キャビネットには、たくさんの資料が入っているでしょう。
また、スマートフォンを使えば、世の中の動向や競合他社のサービスについて情報収集もできるはず。
少しコスト意識を持てば、4枚のプリントアウトを1枚で済ますことも可能です。期待利益が計算できれば、営業の優先順位も簡単につけられますよね。
納期の約束は「なるべく早く」ではなく「3日後に必ず」とすることで、事故は防げるでしょう。
前述の「半径1m以内の数字をきちんと使え」というのは、つまりそういうことです。
たとえば子どものころ、家の家計に関心があったでしょうか?
親の収入がいくらか、1ヶ月の支出はいくらか、教育費はどのくらいかかるのか、比較的余裕があるのか苦しいのか……?
そんなことを考えて過ごしていたでしょうか?
おそらく、そうではなかったはずです(もちろん、YESという方は素晴らしいと思いますが)。
少なくとも子どものころの私の関心事は、サッカーと初恋相手とマンガくらい。家のお金なんて、まったくといっていいほど興味がありませんでした。
しかし、月に一度もらえるおこづかいは、“自分ごと”になるお金。いかにその金額のなかでうまくやりくりするかを考えるのは必然です。そうすることで、お金の大切さも学べます。
■まずは自分の身近にある数字を使いこなすべし
・会社の数字=家計
・半径1m以内の数字=おこづかい
おこづかいを自分ごとにするだけで精一杯の子どもに、家計を気にしなさいといっても、それは少々無理な話。
また、そんなことを要求する必要があるのでしょうか?
それより、おこづかいだけで得られること、学べることも、たくさんあるはずです。ビジネスパーソン自身も、ビジネスパーソンを教育する立場の方も、どうか優先順位を間違えないでほしいと思います。
いきなり会社の数字を学ばせる前に、半径1m以内の数字で仕事を前に進められるようになる(させる)ことが先決なのです。家計を気にする前に、まずはおこづかいを上手にやりくりできるようになりましょう。
これは、私がビジネス数学が極めて重要だと伝えている理由でもあります。
(文/深沢真太郎)
【参考】
※ビジネス数学の専門家 深沢真太郎 〜数字が苦手な人の救世主〜-YouTube
※深沢真太郎(2015)『そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?』日本実業出版社
