3人に1人が後悔している!賃貸契約時に見落としNGなポイント
- タグ:
-
部屋
そろそろ秋の転勤に向けて、住み替えを考えている人は多いのではないでしょうか?
賃貸マンションや賃貸アパートを探す際、住みたい「エリア」と「家賃の予算」を定め、仲介業者に問い合わせをしたり、来店したりしますよね。
そして、見てみたい物件があれば内見をお願いすると思いますが、この内見、どこを見てチェックしていますか?
恐らく、「室内は綺麗であるか」「どこに何を置けるのか」ではないでしょうか?
その他の設備や条件などについてはあまり気にせず、申込みや契約を行う人がわりといます。
しかし、はたして、室内が綺麗で、エリアと家賃があえば、それでオッケーとしても大丈夫なのでしょうか?
今回は、賃貸契約時に確認しないと後悔するポイントをお伝えしたいと思います。
■賃貸契約者の3人に1人が後悔している!
私は仲介業者の人間ですが、日々の業務の中で感じていることは、入居を決めた人のだいたい3人に1人は、賃貸マンションやアパートに対し、不満を持っているということです。
それは、入居を決める際に、設備やその他条件などをしっかり見ていなかったことが原因としてあげられます。
では、実際にはどこに不満を思っているのか。
例えば、こんな不満を耳にします。
「エアコンがついていなかった」
「エアコンをつけようと思ったら室外機へ通じる穴がなかった」
「ペットアレルギーなのに、マンションがペット可であった」
「都市ガスが希望だったのに、プロパンガスだった」
「シャワー付きだと思っていたのについていなかった」
「TVモニター付インターホンだと思ったら、ただのインターホンだった」
あげれば限りなくあるのですが、実はどれもこれも内見時に確認はできます。仲介業者に聞けば、簡単に確認できてしまうものばかりです。
賃貸だからといって、入居前のチェックや確認を怠ると、引っ越した後に後悔をすることになりますが、引っ越した後ではもう後に引けません。
■現状有姿のままで引き渡す時は注意が必要
賃貸マンションやアパートを借りる際、契約書や重要事項説明書を渡されると思います。その中で、よく目にする言葉に「現状有姿」といったものがあります。
「現状有姿」とは、不動産売買取引でも、中古物件を取引する場合によく使われる言葉で、「室内を修理せず、また設備もありのままの現状で引き渡す」という意味です。
入居開始後、「エアコンがついていなかった」と気づいたとしても、この「現状有姿引き渡し」の記述があった場合、入居開始後に「エアコンがついていない」と文句を言うことは出来ないということになります。
もし契約前に「エアコンがついていない」ことを気付いていたら、他の物件を選ぶということもできたはずですし、大家さんに「エアコンをつけてほしい」と交渉をすることもできたはずです。
■仲介業者は入居者へちゃんと説明している
もし入居者が勘違いや誤解をして入居した際は、仲介業者に責任があるのではないか、と思いませんか?
もちろん仲介業者としては、重要事項説明をする義務がある為、入居者が内容をしっかりと理解したうえで、契約を結ばなければなりません。
それを怠れば、「宅建業法違反」になってしまうからです。
それでもトラブルが絶えないのは、仲介業者がちゃんと説明をしているにも関わらず、入居者がちゃんと聞いていないからだと考えられます。
重要事項説明は時間を要しますし、ただ文章を読み上げる儀式のようなものに思われがちですが、重要事項説明はトラブルを回避するために、国が定めた法律に基づく重要な行為であることをご存知ですか?
仲介業者が重要行為だと認識しているほど、入居者が認識していないことが多く、それがトラブルの一番の原因になっていると思われます。
入居者が、重要事項説明書に署名・押印をした時点で、「入居にあたり十分な説明を受けました」という証明になりますから、しっかり内容を理解せずに押印するのはやめましょう。
引っ越しをしてしまってから、「こんなはずではなかった」と、再度引っ越しをすることは、経済的な負担がのしかかります。
■賃貸はすぐ契約解除すると違約金が発生!
しかも、これは契約内容によりますが、失敗したからといってすぐに契約解除を申し出るということも経済的な負担が掛ることをご存知ですか?
なぜ、契約解除が経済的負担になるのかというと、「違約金」支払の対象となってしまう可能性があるからです。
ほとんどの賃貸借契約では、「1年以内の退去は違約金対象」となっています。
違約金は通常、賃料の1~2か月分が多いのですが、ここはよく見落とされるところです。引っ越し費用は2倍、礼金も支払済で、しかも違約金まで発生してしまっては、泣きっ面に蜂状態ですから。
賃貸マンションの契約をする際は、室内と設備チェックはもちろんのこと、「現状有姿」であるのか、「違約金」は発生しないのかをちゃんとチェックするようにしましょう。
(文/根本愛)