毎年1月に予算案提出!ニュースでよく聞く「予算」とは何なのか (3/3ページ)
なお、予算は提出者も執行者も内閣なので、首相や国務大臣がどういう姿勢で1年間を過ごすかまでが話題になります。
スキャンダルの話題なども出ますし、結果的に「なんでもあり」になってしまうというのです。
■予算を人質に揺さぶられることもある
衆議院の委員会で採決して可決し、本会議も通ると、予算案は参議院に送られます。
その結果が秘訣や修正となったとしても、「衆議院の優越」規定があるため、最終的に衆議院の議決で決まることになります。
つまり予算そのものについてあれこれいっても、多くの場合は上手にかわされて終わり。
そこで攻める側の野党は、「こんな内閣のつくった予算案を信用できるのか」とスキャンダルを追求したり、「態度がなっていない」などと理事に文句をつけて引き伸ばしをはかるなどして「成果」を得ようとしたりするわけです。
内閣にとって、予算の3月末までの成立は至上命題で、それができないと非力な内閣とみなされるため、野党から痛いところを握られたりしている場合は、問題大臣のクビと引き換えに審議促進を非公式に伝えるといった手段に出ることも。
「予算を人質に揺さぶる」という行為です。
このように予算委員会は華々しい割に、
(1)どのみち衆議院で多数を取っている与党が選んだ首相による内閣提出だから、原案どおりに可決する
(2)「可決する」とわかっている野党は、仕方なくスキャンダル攻撃などでがんばっているふりをする
という2点があらかじめほぼ決まっているので、「出来レース」との声も浴びせられるといいます。
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基礎的なことがコンパクトにまとめられているため、知りたいことを確実に理解できるはず。困ったときのため、手元に置いておくといいかもしれません。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※坂東太郎(2016)『“知ってるつもり”から抜け出す! 「政治のしくみ」がイチからわかる本』日本実業出版社