月42時間の残業が当たり前!教師の苛酷すぎる「労働環境」実態
- タグ:
-
教育
少し前の話ですが、教師の業務時間に関するツイートが話題になりました。
発端となった教師の方のツイートでは、学級経営や教科指導は楽しいとしながらも「1日16時間も学校にいる今の生活は異常で、特に部活の時間は強制的なボランティアであり、体力面・メンタル面両方で辛い」と訴えています。
同時に、午後10時に学校に電話かけてきて、教師がいないと怒る保護者。教師の訴えをきかない管理職等についても言及されていました。
しかも、ツイート主の方はストレスで体調を崩しているようです。
このツイートは拡散され、まとめも作られました。
「嫌ならやめろ」「何故教師を職業に選んだの?」といった厳しいコメントも寄せられていますが、「教師の労働環境は改善しなければいけない」といった声も上がっています。
■実は教師という職業は驚くほどブラック!
今回のツイートだけではなく、多くの教師が過酷な労働環境におかれているようです。
厚生労働省の調査によると、学校の教師の残業時間は昔と比べ異常に増えています。昭和41年度は月平均およそ8時間だったのに対し、平成18年度は、およそ42時間と、5倍以上になっているのです。
残業時間の増大の背景にあるのは、特別支援が必要な生徒の増加や不登校・いじめ・虐待などの対応など、教師が対応しなければいけない課題が多様化したため。
授業以外の仕事が多く、の翌日の授業の準備もままならない教師もいるようです。
『福井新聞』によると、ある教師は「部活動の負担が一番大きい」とし、授業が終わっても部活動があるため長時間労働になってしまう現状を嘆いているとのこと。
話題になったツイートでも部活動は問題として挙げられていました。
もちろん、部活動が趣味や域外のようになっていて、負担に思わない教師がいるのも事実ですが、全ての教師が部活が好きなわけではありません。
にもかかわらず、人員不足が原因で教師が強制的に部活動にかかわらないといけないことは問題でしょう。
■モンスターペアレントが追い打ちをかける
冒頭のツイートには多くのコメントが寄せられ、なかには「私たち親は365日24時間親という仕事をやっている。16時間学校にいるなら、残り8時間も休んでいる」「過労死してこそ聖職者だ」といったような攻撃的な内容のものもありました。
一部は子どもを持った親の立場からの発言で、モンスターペアレントといっても差し支えのないものでした。
過酷な労働環境で働く教師に、モンスターペアレントが追い打ちをかけています。モンスターペアレントの事例をいくつか紹介します。
児童がけがをした際に「家まできて謝罪しろ!」と家庭訪問を強制。
子どもが自分で壊した筆箱を持ってきて「監督不行き届きだ!弁償しろ」と怒鳴り込む。
「うちの子はモデルをしているから」と言って、学校では絶対にけがをさせないという誓約書を学校に要求する。
ほかには、「検尿とるの忘れたので学校でとって!うちの子一人でできないので先生が採ってあげて!」「うちの子は食が細いから給食費を少なくしてほしい」などなど……。
こうした無理難題の全てに教師は対応しなければなりません。教師は「聖職者」だからと過酷な労働を強いるような方がいますが、教師は聖職者である前に人間です。
普通に考えれば教師にも人権があることがすぐにわかるはずなのに、自分の子どもを中心に考えすぎて、おかしな思考に陥っているとしか考えられません。
*
もちろん、教師の労働環境を改善すべきという声も上がっています。
インターネット上でも、「そろそろ部活動と学校切り離していく必要がある」「教師だって人間。仕事としてやっている以上疲れるし不満だって溜まる。まず自分の身があってこそだ」「くたびれた先生を見ても子どもは将来に絶望を抱くだけ」などの声がありました。
文部科学省は今年度、教師の多忙な現状を解消するための施策を検討するタスクフォース(任務組織)を設置。
この組織では、部活動について学校外の人材を起用する「部活動指導員(仮称)」の導入や休養日の設定を推進することなどを検討しています。
教師の労働環境について、部活動の時間を削ることは確かに必要ですが、モンスターペアレントの対応もしていかなければならないでしょう。
多忙なため、授業がしっかりとできない教師がいることは大問題。多くの難題を抱える教育の現場ですが、問題を持ち込んでくる保護者は一番迷惑な存在といえます。
そして、公務員であってもブラックな現場は許してはいけません。そのため、まずはこういったことを理解する人を増やしていくことが大事なのではないでしょうか。
(文/堀江くらは)
【参考】