話せば分かる!? イヤイヤ期と向き合う「親子の対話」のコツ
赤ちゃんだったわが子とやっと言葉が通じるようになった! という喜びもつかの間。
獲得した言語を駆使して、激しく自己主張を始めるのが“イヤイヤ期”。
筆者の長女も自己主張が激しく、幾度も心乱されながら「待って、話せば分かるから……」と思ったものです。
今回はご機嫌妻アドバイザーであり4児の母である筆者が、イヤイヤ期の子どもと対話するコツをご紹介します。
■怒鳴りの相手はではなく、人間同士の対話イヤイヤ期の子と親のやりとりは、“勝ち負け”になりがちです。
親が無理やり子どもを服従させるのは親の勝ち。子どものわがままに親が屈するのは、子どもの勝ちです。
勝ち負けではなく、親子で対話を持ち、双方が納得するゴールを目指す為にはどうすればいいのでしょうか?
■まずは欲求を認めて、対話を持とう子どもの欲求は時と場所と場合全ておかまいなしです。
「今じゃなくても」「ここじゃなくても」「後でもいいじゃない!」という言葉を、大人としてはつい言いたくなります。
そこをぐっと飲み込んで、「そうか、コレがやりたいんだね」「それが、すっごく欲しいんだぁ」という風に、言葉に出して認めてみてください。
受け止めてもらえたことで、子どもはまず一段階落ち着きます。
また、言葉でうまく表現できない子には、大人が言って聞かせることで、表現方法を教えられる効果があります。
それから子どもは泣き声や怒声ではなく、「そうだよ、コレがやりたいんだよ」と、無言で、もしくは言葉で同意してくるでしょう。
双方が同意する。ここが人間同士の対話の、スタート地点です。
■「自分で選びたい!」人へ、選択肢を提示する
何もかもを親に頼っていた赤ちゃん時代は過ぎました。
彼らは「自分で選ぶよ、自分でやるよ!」というやる気に満ち溢れています。
それ自体は決して悪いことではありませんよね。むしろ、わが子にはやる気に満ち溢れた人生を送って欲しいと、親ならば誰もが思うはず。
しかしいつでもどこでも、やりたいことが出来るわけではありません。
それでは、頑なにわが子に、現実的に折り合いのつけられる選択肢を提示してみましょう。
まだまだ公園で遊びたいから、うちに帰りたくない! 「どの遊びが好き? 何回やったら帰れそう?」
この服がいい! この服は着ていけないけど、同じ色のこれか、同じ形のこれなら着ていけるよ。どっちがいいかな?
上記のように、子どもの好みや、都合を踏まえた選択肢を目の前に掲げてみてください。
また、その選択肢のほうが好ましい理由も話してあげて下さい。
■子どもがどちらかを選べたときは現実的な線で折り合いをつけられた子を、親は褒めるべきではありません。
なぜなら、大人に褒められる為に行動する子になってしまうからです。
大人が子どもに対してするべきことは、“自分と、相手の気持ちを認めること”と、“その気持ちを伝えること”です。
「分かってくれて、とっても助かったよ」
「ママが怒るんじゃなくて、話してわかってもらえたから、なんだか嬉しいなあ」
「全然泣いたり怒ったりしないで、お話が出来たね。どんな気持ち?」
そんな風に、ママ自身の気持ちを伝えたり、子どもの気持ちを聞いてみて下さい。
上から褒める必要はありません。「よかったね」とお互いニッコリする。
そんな暖かな経験が子ども自身の心に刻まれること、それは成功体験として、次回も目指すべき指標となります。
いかがでしたか。
イヤイヤ期は、親が子どもを認めて手放す最初のときかもしれませんね。
勝ち負けではない対話を増やす事で、親は子どもから信頼を得る事が出来ます。ぜひ対話を増やしてくださいね。
(mica)
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※ KonstantinChristian、Dmitri Ma / Shutterstock