保育園の訓練に学ぶ、家庭でも実践できる「防災対策」2つ
近年日本では、地震や台風など大規模な自然災害が次々と起こっています。
今回は、“もしもの災害に子どもをどのように守るか”を保育園での防災訓練をヒントに元保育園園長の筆者がご紹介します。
■保育園での防災訓練の内容とは?保育園では毎月必ず避難訓練を行っています。
そして保育士は「もしも災害が起こったら」という意識を常に持っています。
大勢の子どもを数人の保育士で守らなければならないというのは、並大抵のことではありません。
全員を守るため保育士同士が連携をするだけでなく、年長の子どもたちは小さな子の手を引いて避難をします。
こういう訓練の繰り返しが、いざという時に最も役に立つのです。
お子さんが保育園、幼稚園に通っているなら、訓練のあった日にはどんなことをしたのか聞いてあげてくださいね。
フィードバックすることでさらに子どもたちの防災意識も高まります。
■お家で実践できる防災対策
災害はいつどこで起こるか分かりません。家庭で災害が起こることもじゅうぶんに考えられます。
保育園で避難訓練をするだけではなく、家庭でもしっかりと防災対策を考えておく必要があるのです。
(1)約束事を守る
保育園、幼稚園、小学校では子どもたちに必ず伝える約束事があります。
それが、「おかしも」の約束です。
●お・・・おさない(押さない)
●か・・・かけない
●し・・・しゃべらない
●も・・・もどらない
避難訓練のたびに呪文のように聞いているので、子どもたちも自然と覚えています。
家庭でも話が分かる年齢になったら、おうちで地震や火事が起きた時の約束事を作って教えてあげましょう。
(2)家庭避難訓練を行う
自宅がマンションか一戸建てかでも避難の方法は大きく変わります。
実際に子どもと一緒にどのように避難するかをシミュレーションしてみることで、体で覚えることができます。
地震で家屋が倒壊してしまい、避難場所までの道が通れないということもあるので“避難ルート”をいくつか考えておくことも大切です。
「訓練だから!」と真剣に子どもに無理やりやらせる必要はありません。
「今日はいつもと違う道をお散歩しよう」と楽しみながら実践するほうが、子どもは記憶に残りやすいのです。
■日常からできる「わが子を守るため」の備えとはもしもわが子と2人で自宅にいた時、“大震災”が起こったら、誰でもパニックになります。
小さな子を持つママならなおさらですよね。
わが子を守るために、まずは家の中が安全かをチェックしましょう。
家具やテレビは転倒防止の金具や突っ張り棒などを使い固定するのが一番安全です。
ご近所の方とも日ごろからコミュニケーションを取り、震災時には一緒に避難場所まで行くと安心です。
いかがでしたか?
大切なわが子を守るために必死になるでしょうが、自分自身のことも守れなければ、わが子を守れないということも忘れずに。
そしていざという時でも冷静に行動するために備えをしっかりしておきましょう。
【画像】
※ file404、Alena Ozerova