本を閉じたまま読めるって透視術?いや、テラヘルツ波という電磁波の応用ですが (2/2ページ)
同様にして、紙とインクでは吸収率が異なるため、反射波を解析することで重ねられた紙に印刷されているイメージを読み取ることができるというのが、今回の研究だ。
ただ、テラヘルツ波は頁の間でも反射するためノイズが発生しやすく、まずはこのノイズを篩い分けるフィルターをMIT側の研究者が開発した。
そしてこの技術にフェムトフォトグラフィーという超高速度撮影技術を組み合わせることで、異なる深さにある頁のイメージを検出することを可能にしている。
■ 本を読むだけに留まらない技術へ
開発中の技術では、まだ9枚の紙に印刷された各1文字を読み取るのが精一杯だが、周波数の組み合わせや検出装置の精度を上げるなどの研究により、精度を上げていくことが可能だ。
そのため、早くもニューヨークのメトロポリタン美術館は、古くて脆い文献の調査に活用できるのではないかと注目しているという。
また、この技術を応用すれば、絵画の塗り重ねを調査することもできる。
さらに、非破壊検査や医療分野への応用も期待できるという。
つまり今回の研究は、古文書を読むことだけに留まらない可能性を秘めていると言える。
【参考】
※ Judging a book through its cover – MIT News
※ Terahertz time-gated spectral imaging for content extraction through layered structures – Nature Communications