本を閉じたまま読めるって透視術?いや、テラヘルツ波という電磁波の応用ですが (1/2ページ)
Photo courtesy of Barmak Heshmat.
本を閉じたまま読める技術は必要だろうか?
たとえば貴重な古文書で、頁をめくると崩壊してしまいそうな状態にあれば、そんな技術が役に立つかもしれない。
しかし、この技術が進歩すれば、古文書の分析以外にも応用できそうなのだ。
■ 重ねられた紙に印刷されたイメージを検出する
本を閉じたまま読める技術を開発しているのは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)とジョージア工科大の共同研究チームだ。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=6i25SuJzb0A]
開発中の技術では電磁波の一種であるテラヘルツ波を利用している。テラヘルツ波はマイクロ波と赤外線の間、つまり電波と光の間の周波数を持っている。
このテラヘルツ波を利用して、閉じられた本の特定の頁からイメージを検出する技術をMIT側が開発し、検出されたイメージから文字を特定する技術をジョージア工科大側が開発した。
とはいっても、現状ではまだ各ページの表面に1文字ずつ印刷された紙を9枚重ねた状態までしか読めていない。
それ以上のページ数になると検出信号にノイズが増えてしまうため、うまく文字を読み取れないのだ。

Image courtesy of Barmak Heshmat.
■ 物質ごとに反射率が異なるテラヘルツ波の特性
テラヘルツ波は光よりも透過性が高く電波よりも分解能が高いという特徴を持っている。
そのため、これまでもセキュリティー関連技術として応用することが研究されてきている。
たとえば、テラヘルツ波が周波数によって吸収率が変わる化学物質を特定できることから、爆発物の検知などに応用しようという研究だ。