しぶとく日本でプレーする 韓国人チング(友だち)FW (2/3ページ)
監督が戦い方を話すのですが若い選手たちは理解できない。私や朴淳彩(パク・スンチェ、NTTドコモ)らが説明してもすぐに忘れてしまう。毎回毎回、同じ話になり大変だった」という。コミュニケーション方法の問題、若手の意識向上など課題が山積しているという。
延は日本にやってきて10年となった。「日本で長くラグビーができるとは思っていませんでした。チームで上から2番目になってしまった」。しかし韓国代表もまだまだ続ける気持ちに変わりはないという。
「日本で長くプレーするためには自分自身でやり抜くという努力をしないといけない。それに、いかにチームが求めるプレーをできるか。韓国で、どんなに代表経験があっても日本ではチームに貢献できないと試合に出してもらえない」と今、日本に来ている若い選手にも覚悟を求める。
延が「チング(友だち)」と呼ぶ同じ年の韓国人FWが1人、今年、TEの釜石シーウェイブスでプレーを始めた。PR許雄(ホ・ウン)。2人は誕生月まで同じだ。
9月25日の日本IBM戦(50-0)でも先発し、スクラムを押し上げブレークダウンへは体を投げ出していた。高麗大の永遠のライバル、延世大を卒業し尚武へ。2009年度、延と入れ替わるように日本へやってきた。トップウェスト(TW)のNTTドコモレッドハリケーンズに。すぐさま韓国人PRが持つ大きな体をいかしスクラムの核になった。
チームは2011年度にTLへ昇格し順調に来たが、昨年度入替戦で敗れ、5年ぶりにTWへ降格となった。許は2013年度にTL13試合(先発3試合)に出場し、自身のキャリアを積み上げてきた。しかし翌年からケガで2年間は出場無し。またチームにLO朴が2年前に加入しアジア枠で出場する機会を争うことも影響した。そして今年ドコモを離れ、新たにチームを探すことに。許は「釜石から声をかけてもらいました。トライアウトを受けて決まりました」と経緯を話した。
それまで釜石のことを詳しく知らなかった。トライアウトを受けてから「7連覇をした日本でも歴史があるチーム。街がラグビーで盛り上がっている」ことを体感した。「練習試合でもたくさんの方が応援に来てくれる」と、東北で新しいラグビー人生を歩み始めた。釜石のラグビーは楽しいという。