光や風で発電できる布が登場 (2/2ページ)

FUTURUS


■ 安価に製造が可能

また、Wang教授は「この織物の根幹は、よく使われているポリマー素材で、製造コストは高くなく、環境にも優しいものです。電極もまた低いコストで作ることができ、大量生産できるものです」ともいっている。

彼らが行った実験のひとつでは、オフィス書類ほどのサイズの布を小さな旗竿のようなものにつけて、クルマの窓から出して風になびかせたところ、曇っていたにもかかわらず、一定の電力を発生させたという。

また、4×5センチの小さな布を太陽光のもとで動かして発電量を測定したところ、2mF(ミリファラッド)のキャパシターを2ボルトまで1分で充電することができた。まずまずの能力があることを示したのだ。

現時点でも過酷な状況での使用と、繰り返しの使用に耐えることはわかっているが、研究チームは今後耐久性なども調べていくという。次のステップでは、電気部品を雨や湿気から守れるようなカプセルの開発も含めて、産業に使えるようなものに改善していく予定だ。

冬場の静電気では痛い思いをすることも多い。しかし、あのエネルギーもこの布を使えば有効活用できることになるのだろう。静電気にかぎらず、まだまだ活用されていないエネルギー源は多い。それらを活用すれば、たとえば、IoTのための小さなセンサーや、健康をモニターするための機器などを、外部から充電しなくても使えるようになるかもしれない。

【参考・画像】

※ New Fabric Uses Sun and Wind to Power Devices – Georgia Tech

「光や風で発電できる布が登場」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る