みうらじゅんが日活ロマンポルノの思い出、日本のエロ文化を語る 「日本のエロは恥ずかしの文化」 『ザッツ・ロマンポルノ 女神たちの微笑み』BD化 (3/4ページ)
『東京エマニエル夫人』とか、日活ロマンポルノはファンタジー巨編として観るべきだと思います。昔の怪獣映画みたいな、あの感じ。時代背景も、もう二度と、呼び戻しはできない世界観だと思いますね。
――今回のパッケージはいろんな引き出しがあって楽しめますよね。
ここははっきり断っときますけど。抜けない、抜けるわけない。抜くんじゃない、感じるんだ!みたいな。ブルース・リー的なのが今の日活ロマンポルノを見るコツです。あの時代特有の言い様のないセンスが映像にあるんですよ。文化なんですよ。不思議なんだけど、そういう不思議なエロを、僕らの時代は普通に観られた。今の人は最初から不思議なものだと思って観るんでしょうが。あといまはインサートの時代だけど、日活ロマンポルノはエロ含蓄のほうね。脳がピリピリするような妄 想がいっぱいだから。
――やはり思い入れが強いようですね。
思い入れというか、大切な思い出ですよね。セックスをまだしてなかったですからね。エロって。ロマンって、妄想って、童貞の財産だと思います。
――ただこれだけ今も人気があるというのは、大人になったからこそ分かることもあるんでしょうか。
それはいっぱいあると思いますよ。もう1回聴き直してみると違うことを思う。今の人は次々新しいものにいっちゃうけど、 観返すとまた違う感想を持ちますね。このパッケージがその入り口になったらいいですよね。何年の作品でとか、そういうデータはどうでもいいんですよ。データじゃなくて、自分の記憶。ここで勃ってたなとか。それはね、本当の自分探しですよ(笑)。歳取って自伝とか書く人がいるけど、ロマンポルノを見直さないと僕の場合、書けないですよ。もう1回自分の性と向き合わなきゃね。
――AVにうんざりしている世代にも日活ロマンポルノがいいのでは。