AKB48と同レベルだった?データで読み解く”嵐人気の虚実” (2/2ページ)
■AKBよりもお金がかかる嵐ファン
2016年に博報堂DYメディアパートナーズと博報堂が共同プロジェクトで算出したデータに「リーチ力・支出喚起力ランキング」がある。リーチ力とは、コンテンツが到達できる人数。簡単に言ってしまえば、どれだけ魅力があり、CMやPRに活用できるかを表した指標だ。
リーチ力ランキングは1位『進撃の巨人』、2位『ONE PIECE』など、マンガや映画が占める。そんな中、嵐は9位にランクイン。芸能人でTOP10にランクインしたのは、同率9位の「AKB48」のみだ。つまり嵐とAKB48は、CMやPRに起用した場合の影響力は同じ、と言う結果である。
より興味深いのは「支出喚起力」のデータだ。これは、ファンがそのコンテンツにいくらお金を使うかというもの。そのランキングではAKB48は圏外で、トップは嵐が獲った。しかも嵐は734億円で、2位のラブライブ!・439億円に大きく差を付けている。
「このデータから、嵐の人気や知名度はAKB48と大差はない。けれどコアファンがかなりの金額を支出していることが読み取れます。特典つきCDなどでファンから搾取をするイメージが強いAKB48ですが、実は嵐がもっともファンからの集金率が高い」(前出・編集者)
さしずめ、ジャニーズ事務所は安泰か。だが、ファンの手前、事務所はますますメンバーの結婚を認めづらくなりそうな気配も。SMAPで木村拓哉(43)が“抜け駆け婚”してメンバー間に亀裂が入ったが、歴史は繰り返す、とならなければ良いが。
- 文・真田栄太郎(さなだ・えいたろう)
- ※1978年神奈川県出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ダークサイドリポート』(ワニマガジン社)、『週刊宝島』(宝島社)、『Hot Dog Press』(講談社)などに寄稿。現在は週刊誌の記者・編集者として事件、芸能取材に奔走する