北朝鮮、卒業まで「ワイロまみれ」 (2/2ページ)
一方、クラスの担任につけなかった教師は収入が非常に少なかった」
「当局はこのような状況を批判することもあったが、代案が示せるほど経済的に余裕がないため、批判しても誰も耳を傾けようとしなかった。教育現場のみならず、職場でもどこでも社会全体にワイロが蔓延しているのに」
拝金主義は高等教育機関ほどひどかった。元教員で2008年に脱北したキム・チョルミョン(仮名)さんは語る。
「金日成総合大学に入るには、入学試験に際してワイロを準備しなければならない。入学試験に影響を与えられる地位にいる朝鮮労働党中央の教育部の幹部に5000ドルを払い、その他の関係者には500ドルずつ払わなければならない」
「毎年の新入生の定員は、地域ごとに異なっている。例えば、ある地域で優秀な学生が10人いるとして、入学定員が5人だったら、頭の善し悪しは関係なくワイロの額で入学が決まる。そのため、ワイロの相場がどんどん上がるのだ。さらに富裕層の親の間のライバル意識が相場を引き上げた」
故金日成主席は生前、教育に関してこのような教示を行っている。
「教育は国の興亡と民族の将来の運命を左右する根本問題の一つです」
鉛筆から制服に至るまで、ありとあらゆるものを市場で調達しなければならず、教師にはワイロ、当局には上納金を渡さなければ学校にも通えない。一方で幹部や富裕層は数百ドルの報酬を支払った上、入学に際しても数千ドルのワイロを支払う。金日成氏は草葉の陰でどんな思いでいるのだろうか。