ジャニーズ”鉄の掟”は健在?TOKIO・松岡の女装ドラマ会見に不満噴出 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 各種会見やイベントにおけるジャニーズタレント全員の写真・動画は、草なぎの騒動を境にネット上で掲載NGになった。また事あるごとに同事務所が動きを見せており、10月11日の「ベストジーニスト2016」では、解散の決まったSMAPの映像の使用がテレビ局も禁止されたという。

 こうしたジャニーズ事務所の動きの背景には、芸能人の写真にまつわる権利問題もある。例えば2002年発行の雑誌『ブブカスペシャル7』(コアマガジン)に掲載された女性芸能人14人の写真をめぐって実施された「ブブカスペシャル7事件」の裁判では、誌面に無断掲載された各芸能人のプライベートな写真を問題視。プライバシー権に加えて、個人が持つ顧客吸引力(編注:その人個人の知名度で客を集め、商業的な利益を生む力)などを保護するパブリシティ権について「侵害だ」と見なす判決が下った。

 同裁判では、「芸能人の職業を選択した者」の写真を無断で商業的な利用目的の場合は「正当な表現活動の範囲を逸脱する」と見なす一方、「報道の自由」にも触れている。

「(芸能人は)マスメディアによって批判、論評、紹介等の対象となることや、そのような紹介記事等の一部として自らの写真が掲載されること自体は容認せざるを得ない立場にあるので、芸能活動に対する正当な批判や批評、紹介については、表現の自由としてこれが尊重されなければならないし、慶弔時には、その著名度に比例する重大さが認められる社会的事象としてそれが報道されることも容認されるべきことは動かないところである」(ブブカスペシャル7事件、高等裁判所の判決文より抜粋)

 こうした報道の権利などを背景に、一部メディアでは「ジャニーズの一方的な要請は法的根拠が乏しい」と見なしてか、同事務所のタレントの写真を、必要に応じてネット上でも展開。逆にSNSでは、ファン同士が自主規制を呼びかけている。

「もはや公然の秘密となりましたが、ジャニーズの場合は人気タレントを大勢抱えるだけに、タレントの起用や取材許可をめぐって各所に様々なプレッシャーをかけられる。肖像権うんぬんよりもそっちの駆け引きでジャニーズが優勢。状況が変わることは当分ないでしょう」(前出・報道関係者)

 長年賛否渦巻くジャニーズの鉄の掟。正式に解除される日はいつかやって来るのだろうか。

文・佐々木浩司(ささき・こうじ)
※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。
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