【ネタバレ注意】読後感すっきり! 終わり方がきれいだった漫画7選

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人気の漫画は連載が長くなりがちで、風呂敷を広げすぎてしまうとうまくお話をまとめて終わるのが難しい、なんて言われます。長期連載になればなるほど終わらせるのが難しいわけですね。しかし、「お見事! 」と声を掛けたくなるほどきれいに終わった作品も多数あります。今回は、そんな「終わり方が見事だった漫画」をピックアップしてみました。

●『シドニアの騎士』弐瓶勉

突然現れ、人類を攻撃してきた謎の生命体・奇居子(ガウナ)に、地球を破壊された人類は、その存続を懸けて播種船(はしゅせん)・シドニアで宇宙を旅しています。襲い来る奇居子との戦いを描いたSF漫画です。登場するキャラクターがそれぞれの持ち場で、それぞれに重要な役割を果たし、最後の厳しい戦いを見事にやり抜くという展開で、安らかな大団円が訪れます。「ああ、よかった」と読者に思わせてくれる素晴らしい終わり方でした。

●『ハチミツとクローバー』羽海野チカ

美大に通う学生、竹本祐太、森田忍、真山巧、花本はぐみを主人公に、彼らの周辺に起こる出来事を描いた青春群像漫画です。各キャラクターの心情が丁寧に描かれているため、読者は作中世界に強く引き込まれずにはいられません。最終話では、この物語のタイトルに込められた意味が読者の胸に突き刺さるシーンが描かれます。「一つの大事な物語は終わるが、また新しい物語が始まるのだ」と明日への希望を感じさせる見事な終わり方でした。

●『デビルマン』永井豪

人類の天敵であるデーモン一族が現代によみがえり、人類を滅ぼそうとします。デーモンの能力を手に入れるためデーモンの勇者・アモンと合体した不動明は「デビルマン」となって、親友・飛鳥了と共にデーモンとの戦いを開始するのですが……。人間が自らの疑心暗鬼にとらわれて滅び、デーモンとデビルマンの最後の戦いまで描かれますが、物語は衝撃のラストシーンを迎えます。静謐(せいひつ)で美しく、読者の心にいつまでも残る終わり方でした。

●『ジパング』かわぐちかいじ

200X年、海上自衛隊の護衛艦「みらい」が太平洋上で第二次世界大戦の最中にタイムスリップしてしまいます。「歴史を改変してもいいのか? 」と自問自答しながらも、「みらい」乗組員たちは戦うことになります……。なぜ主人公(角松洋介)だけが生き残ることができたのか、その理由を読者に明らかにし、物語を最初に戻して円環構造を完成させるという、かわぐち先生のストーリーテラーとしての力量を感じさせる見事な終わり方でした。

●『鋼の錬金術師』荒川弘


エドワードとアルフォンスの兄弟は錬金術師ですが、人体錬成に失敗し、エドは左脚、アルは体の全てを失ってしまいます。エドは義手(アルの魂の錬成の対価で右腕を喪失)と義足を身に付け、アルは魂を甲冑に固着させた姿で、失った体を取り戻すための旅に出ます。得るものと失われるものという誰の人生にもある普遍的なテーマを感じさせる物語となっており、ラストでエドは重要な決断をして最良の結末を手繰り寄せます。強い意志の力とそこから得られた安息を描いた見事な終わり方でした。

●『あしたのジョー』原作:高森朝雄/作画:ちばてつや

不良少年だった矢吹丈(ジョー)が、トレーナー丹下段平の指導によってボクサーとなり、強敵と戦っていくさまを描きます。物語は、宿敵・力石徹との戦い、それ以降のジョーの活躍の大きく二つに分かれます。最後には、無敵のチャンピオンであるホセ・メンドーサに挑むのですが……。チャンピオン戦が終わり、漫画史に残るラストシーンを迎えます。真っ白な灰になるまで自分を燃やし尽くしたジョーを象徴する素晴らしい終わり方でした。

●『幽☆遊☆白書』冨樫義博

主人公・浦飯幽助は自動車事故に遭って死亡しますが、霊界探偵となって復活。霊能力を手に入れた幽助の活躍と冒険を描きます。長期連載でしたが、幽助自身が開催した魔界統一トーナメントの中身は省かれ、人間界の日常に戻った幽助を描いて物語は終わりました。冨樫先生によれば「(前略)半ば私のわがままで止めた」とのことですが、長い長い冒険の非日常は終わり、主人公が日常に戻ってくるという良い終幕だったのではないでしょうか。

他にも、『寄生獣』『うしおととら』『手天童子』『姫ちゃんのリボン』『めぞん一刻』『タッチ』などなど、素晴らしいエンディングを迎えた作品はたくさんあります。あなたは、「終わり方が見事だった漫画」といえば、どんな作品を挙げますか?

(高橋モータース@dcp)

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