【プロ野球】V奪回の使者となるか!? 今ドラフトの目玉・田中正義(創価大)がホークスにやって来るぞ! (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■6分の1から引き当てたあの投手は……

 5分の1の確率で田中の交渉権を引き当てた工藤監督。

「(王貞治)会長は6分の1を引き当てたことがある」と工藤監督は話したが、6球団競合の末に王球団会長が交渉権を引き当てたのは大場翔太。2007年のことだ。

 2008年3月、大場はデビュー戦で完封勝利と華々しいスタートを切るも、その後は8年間で15勝どまり。

 2016年には中日に移籍。心機一転、巻き返しを図ったが、1年で自由契約になってしまった。複数球団競合によるくじを引き当てたからといっても、必ずしもその選手が活躍するという保証はない。

■田中は和田の再来か!?

 ソフトバンクの“大卒ドラ1”の出世頭は和田毅。和田が指名された2002年当時のドラフトには自由獲得枠制度があり、和田は自由枠での指名。多くの球団が熱視線を送るなか、和田はダイエーホークス(当時)に入団した。

 和田は入団1年目から先発ローテーション入りし、14勝を挙げて新人王を獲得。8年間で107勝を挙げメジャーリーグへ渡り、今季、ホークスに復帰。15勝を挙げて最多勝を手にした。

 今ドラフト終了後、「開幕投手を目指すくらいの気持ちで」という工藤監督のメッセージに対し、「ハードルが高いと思うが、それを目指して頑張っていきたい」と、田中は浮かれることなく冷静に返した。
 贔屓目もあるが、この田中の冷静さ。過去の大卒ルーキーのなかでは和田に近いものを感じる。

 2002年、西武に16.5ゲーム離され2位に終わったソフトバンクは、翌2003年に和田の活躍もあり3年ぶりのリーグ制覇を果たした。

 来季のV奪回を目指すソフトバンク。田中正義はその救世主になれるのか?
ソフトバンクのいない日本シリーズを見ていると、なおさら田中に期待したくなる。

溝手孝司(みぞて・たかし)
札幌在住。広告代理業を営みながら、ライター、イベントなどスポーツ関連の仕事もこなす。北海道生まれなのにホークスファン歴40年。北海道の速球左腕・古谷優人(江陵高)がドラフト2位でホークスに入団。田中正義(創価大)とともに、未来のホークスを引っ張ってほしい。
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