中国の爆買い終了で窮地 地方空港サバイバル戦争の行方 (2/2ページ)

週刊実話


 「'10年の開港当初は年間20万人だった利用者が、'15年度はついに55万人にまで伸びた。'15年に国内線で唯一就航していたスカイマークが破綻危機に陥りましたが、今日まで同空港を救ったのも中国、台湾などからの爆買いツアーです」(空港関係者)

 '15年7月、爆買いツアーの高まりに合わせ中国南方航空が深セン便、'16年1月に中国国際航空の杭州便、3月に台湾LCC、Vエアの台北便、3月には春秋航空が第2の路線として揚州を経由する成都便と、次々に就航した。その影響で、'15年度に外国人が茨城を訪れて周遊・宿泊したツアー数は前年度から約4倍増となった。
 しかし、それらが今年に入り一気に撤退。残った海外路線は茨城-上海便のみ。
 「これは中国経済減速と全国の空港がインバウンド客争奪戦で、着陸料の割引などの様々な競争が起きたためです。特に'15年4月、成田空港にLCCターミナルが完成し、茨城が特化してきたLCC路線を一気に活発化させたことが大きい」(前出・航空アナリスト)

 茨城空港をさらに追い詰めているのは、成田から北関東一帯に延びる東関東道路、常磐道につながる圏央道の千葉県側、約9.7キロの完成だ。
 「この開通により、車で水戸-成田の2時間が1時間に短縮された。成田のLCCと高速道路網の完成で、航空会社、利用者の成田シフトが加速したのです」(同)

 減少する中国人客争奪戦に主要空港が殴り込みをかける一方で、海外航空会社各社は1%でも搭乗率の高い空港を目指して日々進出撤退を繰り返す。これにより体力のない地方空港は悲鳴をあげる−−。
 だが、静岡同様、攻めの姿勢で打って出る空港も続出している。
 「仙台空港(宮城県)は、東急など7社による民営化で勝負をかける。有料だった屋上展望デッキを無料化、駐車料金の割引も行い、今後は約342億円を投じ空港ビルの改修を計画しています。航空会社負担の搭乗橋使用料を削減して新規就航を呼び込むほか、商業店舗の充実も図る」(同)

 そんな中、地方創生、海外観光客の大幅増を睨み、国交省も地方空港の国際線の新規就航や増便の支援に動く。自治体管理の空港に対して、着陸料引き下げ費用の助成や、熊本や那覇などの国管理空港ですでに実施している着陸料の実質無料化措置は、期間を1年から3年に延長する。
 全国97空港で生き残れるのは、果たしてどこか。
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