自分に自信のない女が不倫にハマる……『ハッピー・マニア』 (2/2ページ)
「会ってもHをするだけ会話ナシ」「連絡はあたしからしても無視」
完全に遊びです。これは女がやられたら一番痛いパターンじゃないですか。
こういう「女が本当に痛いと思う話をポップに描いちゃった」ところが、『ハッピー・マニア』の新しさだったと思うんです。 もう20年も前の作品なんですね。驚きました。ぜんぜん色あせないです。
■シゲタの不倫から学ぶ「不倫の回避策」さて、ちょっと考えたいのは、シゲタはどうすれば大河内さんとの不倫を回避できたか問題。 シゲタは彼氏が欲しくて仕方ありません。思い思われのラブラブになりたい。
だけど、シゲタは自分のことを一途に追いかけ回すタカハシのことは好きになれません。 それそれ、そこが問題っぽい。 シゲタはタカハシのことを「あたしのことあんなにスキだなんて、どっかおかしいんじゃないの!?」と思ってます。タカハシは実家が金持ちだし東大卒だし、条件はいいはず。 でもシゲタが欲しいのは「ふるえる程のしあわせ」らしいです。 タカハシでは「ふるえる程のしあわせ」は得られないっぽい。 なぜ得られないのかしら?
いや、たぶんそんなのどこにもないんじゃない? たいていのものは、手に入ってしまえば、その価値はどんどん色あせていくんだもの。 「りこんはしない」宣言した大河内さんは、手に入らないもの、価値のあるものに錯覚してしまうのかもしれません。
仕事も続かない、カレシもいない、特技もない。だから「こんな私を好きになる人の気持ちがわからない」。 自分を評価できないから、人のものを奪うときの快感に惹かれてしまう。タカハシが人のものになると急に魅力的に見えてきたりします。 そりゃダメだ!
自分に対する肯定感って、人生を押し進めていくのにとても大切だなあと思います。 シゲタと同じように不倫をしても、フクちゃんがシゲタほど迷走せずにゆるゆると前進していくのは、たぶん自分に対する揺るぎない自信なんじゃないですかね。
と言いつつ、自分に自信を持てない気持ちって、たいていの人は共感できるのじゃないでしょうか。 自信はなくても、少しずつ努力して、少しずつ自分を好きになっていくしかないのかもしれません。それをショートカットして、とびきりステキな条件に食いつこうとすると、変な男に引っかかっちゃうのかもしれないですね。
■まとめ誰かとつき合う前に、まず自分を好きになろう! じゃないと「都合のいい女」設定されちゃいますよ!
カレシがいないと幸せになれないなんてたぶん間違い。まずは自分を見つめよう、話はそれからだ!
(文・イラスト 和久井香菜子)
★次回の『少女マンガに学ぶ不倫の実態』は11月5日(土)掲載予定です、お楽しみに!