連載「となりのビッチちゃん」~第16回:シングルマザーちゃん (3/4ページ)
急に、相手の男性の「彼女」と名乗る人物からSNSを通して連絡があったのです。その人もビッチちゃんの妊娠をつい最近知ったようで、状況の説明を求めてきました。しかしビッチちゃんも、そんな人がいることは初めて知ったのです。
他に彼女がいようと、彼との結婚の話が進まなくとも、どんな状況であろうとあと2ヶ月でお腹の子は生まれてくる…。今さらどうにもならない状況です。
彼女は腹を括って、息子を出産しました。
その後、「彼女」と名乗る人からはSNSを通じて「憎んでいる」「子供もあなたも殺したい」というようなメッセージが送られることもありましたが、直接連絡をとる手段はないのでSNSをブロック。
一方彼はやはり結婚もしてくれず、一緒に住むこともなく、さらには「彼女」との関係も続いているよう。
それでも少なくとも週に1度は息子とご飯を食べてくれたり、仕事で忙しいときは息子の面倒を見てくれたりしているそうです。
もしかしたら彼は、彼女を愛していたのではなく、自分の子供がほしかっただけかもしれません。その母親が彼女であることには、実は意味を見出していなかったのかも……。
そんな風に彼やママ友の手助け、区の支援を利用したりして、シングルマザーちゃんは一人で息子を育てています。
彼女は息子と出会って、とても大きな愛を得ることができました。
「親の愛が足りない」という思いをずっと抱いていた彼女は、息子のことは誰よりも愛してあげたいと願っていました。それまでもペットや子供を人一倍可愛がる彼女でしたが、子供が生まれてからはその分の愛が息子に全力で注がれているのです。息子を愛することによって、彼女自身、愛というものを実感できているのかもしれません。
一般的には、恋愛、結婚、そして出産という手順を踏んで、父親母親揃った段階で子供が生まれてくることがベターであると言えます。彼女の場合もそれを望んではいましたが、残念ながら叶いませんでした。
しかし、彼女は誰よりも子供を愛しています。