【プロ野球】尊敬する故・三原脩監督の領域!? 周囲があっと驚く栗山英樹監督(日本ハム)のサプライズ選手起用 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■中田翔、レアード~我慢に我慢、さらに我慢!

 大谷の起用を「動」とすれば、中田翔とレアードの起用は「静」の極みだ。どんなに不振でも中田の4番はほぼ固定されていたし、打順は変動したがレアードがオーダーから外されたことはない。

 とくに去年の6月から7月にかけてのレアードは激しいスランプだった。だが、打率が2割に満たない状況でもスタメンが続き、後半になってようやく本塁打を量産した。もしこれが他球団だったら、レアードは今年の活躍どころか日本球界にいたかも定かではない。

■近藤健介、増井浩俊~周囲もビックリなコンバート

 周囲が驚いたコンバートといえば、2014年の近藤健介の捕手から三塁手へのコンバートだろう。結果的にこのコンバート自体は定着しなかったが、翌2015年に近藤がパ・リーグ3位の打率(.326)を残す布石となった。

 投手の配置転換では、今シーズンの増井浩俊が印象深い。本来のクローザーの役割が果たせないと見るや、8月からまさかの先発転向。2度の完投勝利を含む10勝を挙て、日本シリーズでは大谷に次ぐ2戦目の先発を任されたほどの活躍を見せた。

 栗山監督が尊敬する三原脩氏(元巨人監督ほか・元日本ハム球団社長)は、その独創的な采配から「魔術師」と呼ばれた。今シーズンの数々の奇跡を目の当たりにすると、栗山監督にもそれに近い称号が与えられる日は近いかもしれない。

文=サトウタカシ (さとう・たかし)

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