就活で募集要項にTOEICの得点が指定されていることって多いの? 「◯点以上」を満たしていなくても応募していい?

就活スタイル

英語力は就活の選考にどう影響してくるのか……英語が得意な人も、そうでない人も気になっているはず。企業によっては、募集要項のなかに「TOEIC◯点以上」と条件を付けているところもありますよね。ここでは募集要項でTOEICの得点に触れている企業の事例と、その得点を満たしている場合とそうでない場合の就活の進め方を解説します。


1.一部の企業の募集要項に記されているTOEICの得点

募集要項でTOEICの得点に触れている事例を以下に紹介します。

・『TOEICスコアが選考に影響することはございません。ただし、ご入社までに800点を取得いただくことが必要です』
・『(薬学系、理工系……と専攻系を指定したうえで)TOEIC 730点以上が望ましい』
(この会社には、英語力を応募条件にあげていない職種もあります)
・『目安としてTOEIC800点程度以上の英語力』
・『数理的な素養を活かし、資金運用業務の中で活かせる方。TOEIC 730点以上』
・『英検2級もしくはTOEIC 500点程度以上の英語力を有することが望ましい』

上記の通り、職種や業務環境で求められる得点に幅があります。また、高得点を求めるのは一部企業であり、全く触れていない企業が数多いことも付け加えておきます。

2.英語力が応募条件を満たしている方の就活の進め方

『730点以上ならば800点の私は有利だ』と気を緩めないで下さい。募集要項で『○○○点』と明示している企業は、過去の採用実績から『○○○点以上』の受験希望者を数多く集めることに自信をもっています。つまり、あなたと同等の英語力をもつライバルが少なくないのです。

また、『ギリギリだな。自分より得点の高い人がいっぱいいそうだから、自分は不利だな』と不安を抱える必要もありません。企業は、現在『○○○点』以上ならば、入社後に必要な英語力まで伸ばせるだろうと期待しているからです。いずれにしても大切なのは、志望職種を明確化し、その職種で求められる能力や知識を研究し、自分がマッチしていることを複数アピールできるように準備することです。

3.英語が苦手な方の就活の考え方


『○○○点が必要、望ましい、以上』表記はどうあれ、今の自分の実力では届きそうもない得点が志望会社の応募条件となっていた場合、ショックを受けるかもしれません。しかし、このように明記されているほうが親切だと考えてみてはどうでしょうか? なぜなら、入社後の業務で自分の届かない英語能力のみに足を引っ張られ、その他の多くの長所や武器を活かせなくなってしまうのは、とても不幸なことだからです。就活とは、入社することが目標ではありません。就いた職で得意な能力を発揮し、自信をつけ、更に能力を伸ばす、もしくは新たな能力を開拓することが目標です。求められている英語力が自分とマッチしている、もしくは英語力に触れていない同業他社を探し、伸び伸びと就活を進めて下さい。

まとめ

応募条件にTOEICの得点を設定している企業は少数派です。なぜなら、応募段階でハードルを高くすれば採用できない企業が多いからです。730点、800点……色々な得点が耳に入るかもしれませんが、それは企業全体の応募条件事情を表しているわけではありません。大切なのは、就活初期に志望企業をピックアップし、自分が受験したい企業群の募集要項を確認しながら就活を進めることです。

文◯岡 茂信 (おかしげのぶ)
現在東証1部の情報システム開発企業での採用選考経験を元にジョブ・アナリストとして独立。大学及び就職イベントでの講演、有名企業に対し採用アドバイスを実施。著書に「就職活動がまるごと分かる本」「エントリーシート完全突破塾」「適職へ導く自己分析」がある。また、「岡茂信の就活の根っこ」(http://ameblo.jp/okashigenobu/)で就活の土台となる旬な情報を発信している。

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