実録! 単位不足で卒業できなかった現役大学生3人のリアルボイス【学生記者】

学生の窓口

こんにちは! 横浜国立大学のやまDです。
秋学期の授業が始まり、もうそろそろ2カ月近くが経ちそうですね。4年生は「単位も取りきったし、卒業まではあと論文だけ!」という人もいれば、「単位が残っていて4年生だけど毎日、大学行っています!」という人もいると思います。

「大学の講義なんて適当に出てれば大丈夫でしょ!」
「単位はちょっとくらい落としても問題ない!」
「人生の夏休みを謳歌するために遊びまくっています!」

なんて声も聞こえてきそうですね。しかしみなさん、油断は禁物です。単位はしっかり取り切りましょう! 卒業要件を満たしたか、しっかり確認しましょう。今回は単位不足のため、残酷にも卒業できなかった3人の大学生の話をしたいと思います。卒業を間近に控えた4年生はもちろん、下級生のみなさんも単位について考える機会になればと思います。

―卒業前に抜け漏れを知ったAさん―

就職活動も早々に終了して後は卒業するだけという状態だったAさんは、残りの学生生活を謳歌すべく、秋学期期間は趣味の旅行や地方でのボランティア活動などを満喫する日々を送っていました。単位も1年生から真面目にコツコツ取得してきたため、日々単位の心配もせずに好きなことに打ち込む生活。そんなAさんへ大学から卒業間際にとある通知が届きました。そこには卒業要件を満たしていないため、卒業できないという旨が記されていたのです。

◆見逃していた卒業要件

なんとAさんは卒業要件に必要な科目群の1つを見逃してしまっていたのです。単位数を満たしていても卒業要件をクリアできておらず、結局その年に卒業することができませんでした。Aさんは要領がよく、真面目な学生だったので、まさか単位不足で留年するなんて想像できなかったと周囲の友人達は口にしていました。

◆Aさんのその後

そしてAさんをさらなる悲劇が襲います。Aさんが卒業できないことが分かると、4月から入社する予定だった会社から内定を取り消されてしまったのです。いわゆる内定取り消しというやつですね。その後、5年目の大学生活を始めたAさんは取り残した単位を取得するために大学に通うと同時に2度目の就職活動をスタートさせました。卒業に必要な単位が通年科目だったということで1年分の学費を払う苦しい生活になってしまいましたが、それでもAさんは単位取得と内定獲得を目指して、前を向き続けました。

◆留年したことで自分を見つめ直せた

2度目の就職活動も無事に終了したAさんは、2度目の就職活動を経て、1度目の就職活動で内定を受理した業界とはまったく違う業界に進むことにしたそうです。「1年間いろいろあって人生を考えていくうちに、価値観や自分が本当にやりたいことが見つかった」と語るAさんも現在は無事に卒業し、社会人として働いています。
このように卒業まで余裕だと思っていたら卒業数週間前に思わぬ形で留年を通知さることがあるので、卒業要件を満たしているかは何度も確認したほうがよさそうですね。卒業間際に留年を通知されたAさんの場合とは異なり、秋学期早々に卒業ができないと知った人もいます。それがBさんです。

—秋学期開始時点で留年が確定したBさん—

夏休み明けに久しぶりに大学に足を運んだBさんは青ざめていました。卒業要件を満たせていないと気付いたからです。Bさんは急いで履修登録について事務室に問い合わせに行きましたが、そこで驚愕の事実に直面します。

◆通年一括登録の罠

Bさんの通っていた大学は春学期にまとめて履修登録を済まし、それ以降の追加登録は受け付けていないというのです。つまり、Bさんはこの時点で卒業要件不足に気付きながらも追加登録することができず、単位不足で留年することになってしまったのです。

◆Bさんの春学期

Bさんは春学期の履修登録時に卒業要件まで単位が足りていないことに気付き、何単位か落としても大丈夫なように必要単位数よりも多めに履修登録をしていました。しかし、長引く就職活動によって、春学期の単位を想定していた以上に落としてしまいました。その結果、余裕を持って多めに履修をしていたBさんでしたが、惜しくも2単位足りない状態で秋学期を迎えたのです。

◆その後のBさん

結局、Bさんの追加登録は認められず、泣く泣く留年することになりました。もちろん内定先にも内定を取り消され(形式上は内定辞退)、Aさん同様5年目の大学生活と再びの就職活動を余儀なくされました。しかし、そこからBさんは不足分の2単位を取りつつ就職活動を並行して行い、無事に内定を獲得。現在は最後の学生生活をエンジョイすべく、国内旅行や海外旅行をするためにアルバイトに打ち込んでいます。今度こそ最後の学生生活を満喫してほしいですね。

卒業できずもう1回就職活動をしなければならなかったAさんとBさんのような人もいれば、留年が確定してしまっても内定取消しにならずに済んだ人もいます。それがCさんです。

—卒業間際に単位を落としたCさん—


Cさんは4年生の秋学期、最後のテストにかけていました。「このテストでミスしたら、単位が足りず卒業することができない」、そんな状況でした。それだけは避けなければと必死に勉強しましたが、結果はあえなく撃沈。単位を落としてしまったのでした。教授への泣き落としも効果はなく、たった2単位のために、卒業することができなかったのです。しかし、Cさんは幸運なことに春学期の土曜日に通えば取得できる単位だったために、夏休み前の数ヶ月だけ大学に通い、その年の秋に9月卒業という形で卒業することができました。内定先にも卒業を待ってもらうことができ、秋卒業後に無事に内定先の会社に入社することができたのです。ちなみに正式に卒業できるまでの半年間は入社予定の会社で他の社員同様、平日は毎日出社して仕事をしていたCさんでしたが、アルバイト扱いだったので給料は同期であるはずの新卒社員の半分ほどだったとか。

意外とCさんと同様に半年で卒業できるケースは多いようです。例えば、Cさんとは別の大学に通っていたDさんもCさんと同じように留年後半年の間、平日は会社へ、土曜日は大学へ通い、無事に秋卒業をしてめでたく内定先に入社することができました。このように卒業まで待ってくれる企業もあるのですね。ただし、待ってくれない企業もたくさんあるので十分注意しましょう。

◆まとめ

今回は単位が足りず、卒業できなかった3人の例を紹介しました。「卒業がかかっている状態で、そんな簡単に留年する人はいないでしょ!」と思う方もいるかもしれませんが、こういったケースは意外と多いのです。悲しいかな、あなたの周りにも少なくとも1人は、このようなことになってしまう人がいるはずです。もしかしたら、今この記事を読んでいるあなた自身がそうなってしまう可能性もあり得なくはないです。
卒業が確定するまで気を抜かずに、単位を取得しきることと、間違いがないように何度も卒業要件と照らし合わせながら確認することを心掛けましょう。

<大学生のまずこれステップ>
1.単位は1年時からしっかり取る
2.卒業要件を満たしているか何度も確認する
3.単位を取りきり、卒業する

文・山D

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