自分の悪い部分を教えてくれる。水仙の意外な花言葉とは【11月17〜21日】

ANGIE



11月17日~21日は、第五十七候「金盞香く(きんせんかさく)」。“金盞香=水仙が咲く”時季と言われています。

“金盞”とは黄金の盃という意味で、水仙の花びらの中心にある黄色の副花冠(ふくかかん)をたとえているのだとか。

素朴なかわいらしさと、甘い香りが魅力の花には、意外な花言葉や物語が隠されていて、あなたに”ある気づき”を与えてくれます。ぜひこの記事を読みながら、あなた自身と向き合ってみて。


七十二候とは?
時間に追われて生きることに疲れたら、ひと休みしませんか? 流れゆく季節の「気配」や「きざし」を感じて、自然とつながりましょう。自然はすべての人に贈られた「宝物」。季節を感じる暮らしは、あなたの心を癒し、元気にしてくれるでしょう。

季節は「春夏秋冬」の4つだけではありません。日本には旧暦で72もの豊かな季節があります。およそ15日ごとに「立夏(りっか)」「小満(しょうまん)」と、季節の名前がつけられた「二十四節気」。それをさらに5日ごとに区切ったのが「七十二候」です。

「蛙始めて鳴く(かえるはじめてなく)」「蚯蚓出ずる(みみずいずる)」……七十二候の呼び名は、まるでひと言で書かれた日記のよう。そこに込められた思いに耳を澄ませてみると、聴こえてくるさまざまな声がありますよ。

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水仙にまつわる物語とは?


水仙は、神さまも心をぐっとつかまれるほど美しい花と言われているのだとか。ギリシャ神話のナルシスの話でも水仙花が登場します。

若さと美しさを兼ね備えていたナルシスが森を散歩していたときのこと。神秘的に輝く泉で水を飲もうとのぞき込んだ瞬間、水面に美しい少年の姿が。その少年が自分だと気づかず、ナルシスは一目で恋に落ちました。

毎日眺めているうち、その少年が自分自身と気づきましたが、恋心をとめることはできず、絶望の中、ついにはやせ衰えて死んでしまったのです。そのあとに咲いた花が「水仙」と言われているんですよ。

確かに、湖に映る自分に恋をしたナルシスの姿と、はにかむようにうつむいて咲く水仙はどこか似ていますね。この物語から、水仙の花言葉は「わたしは美しい」「うぬぼれ」「自己愛」とされています。


水仙の花で自分を見つめ直そう


水仙の花言葉だけ聞くと、「ちょっぴりイヤな花」と思う方も少なくないでしょう。でも、水仙が咲く時期、日々の生活の中で“うぬぼれやさん”になっていないか、見つめ直してみてはいかがでしょう。今年も残すところ1ヶ月ちょっと。皆さんは、この1年でどんなふうに成長し、自信がついたでしょうか?

「同僚よりも良い仕事ができた」「わたしの成績があったから会社の業績が伸びた」……。もし、そんな考えが少しでも頭をよぎったら、あなたも“うぬぼれやさん”かも。“自信を持つ”のとは違い、“うぬぼれ”には他人と比べて、自分が優れているという考えがついて回ります。「自分の存在を認めて欲しい」という甘えが隠れているとも言えますね。

人と自分を比べるのはやめて、「これだけ努力をしてがんばってきたんだから大丈夫!」と自分を信じられることを見つけてみましょう。それが自然と自信につながり、今よりももっと自分らしく輝けるはずです。



水仙は自分に恋をしたナルシスの化身。水仙を花器に生けて、甘い香りに包まれながら自分自身と向き合う時間をつくってみてはいかがでしょう?

【参考】『くらしを楽しむ七十二候』広田千悦子/泰文堂


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