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本好きリビドー(130) (2/2ページ)

週刊実話

日本の風俗業界の裏事情と、そこに巣くう人々への取材は監督のライフワークといってよく、本書でも性とセックスに貪欲な男女の素顔が、赤裸々につづられている。
 しかもここで取り上げているのは、かつて温泉街にいた枕芸者から1980年代の女子大生売春、バブル経済末期にブルセラショップで下着を売った女子高生たちが、やがて援助交際に手を染め始める平成時代、さらに現在の風俗嬢の高齢化という問題までを、つぶさに網羅しており、さながら「ニッポンの風俗史」ともいえる濃ぉ〜い内容になっている。
 登場するのは匿名の一般人。いずれも乱れっぷりはスゴい。
 ハプニングバーに自分の居場所を見つけた若い女、妻を他の男に抱かせて興奮する夫など、自分の性癖に忠実に生きようとする姿が描かれており、日本人の性ほど奔放なものはないと思えるくらいだ。
 こうした人々は、山本監督の往年の名セリフをかりれば「ほとんどビョーキ」なのだが、表面上はフツーの暮らしを送っている。だからこそ、性は深淵と思わずにいられない。
 読者の隣にいる真面目な人も、意外と裏では…と、妄想をかきたてられる。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)

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