嘱託社員とはどういう意味? 契約社員・正社員との違いを知ろう

フレッシャーズ

求人広告などでよく「嘱託社員」という言葉で募集されているのを目にしますが、契約社員と似たような意味でとらえている方が多いのではないでしょうか。また、現在自分がどんな雇用形態で働いていくか迷い、不安を感じている方もいるでしょう。就職・転職活動で会社を選ぶ上で、雇用形態は重要なポイントとなります。嘱託社員とはどういうものなのか、また、契約社員および正社員との違いはどこにあるのかを見ていきましょう。



◆嘱託社員ってどういう意味?

「嘱託社員」とは非正社員の雇用形態の1つで、契約社員のように有期の労働契約を結んでいる社員のこと。契約社員に含まれることが多いようですが、その待遇や条件は企業によってまちまちです。医者や弁護士のような特殊な技能や技術を持っていて仕事を依頼された社員を「嘱託社員」と呼ぶ場合もありますが、実際は、定年退職後の再就職で、雇用契約をした社員を指すのが大半となっています。後者の場合は労働基準法の適用範囲内となりますが、基本的には契約期間が決められていて、契約期間の満了をもって雇用契約は終了、契約更新されれば継続となります。

◆嘱託社員と契約社員の違いとは

「契約社員」も法律的な定義があるわけではなく、雇用期間を定めて働くという点では嘱託職員とほぼ同じです。違うところを挙げるとしたら労働時間です。契約社員は基本的にフルタイムであるのに対し、嘱託職員の労働時間はまちまちで、定年退職後の再雇用のケースが多いことから、臨時であったり非常勤である意味合いが強いです。嘱託と契約。どちらにしても、正社員とは異なり、随時契約更新が必要です。契約期間の満了をもって契約終了かもしれない、という不安定な就業状況に置かれがちであることは留意しておいたほうがよいでしょう。

◆給与体系や待遇は?


「嘱託社員」と聞くと、正社員に比べて給料が低いというイメージを持たれるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。例えば、嘱託社員の給与体系としては、ボーナスがある場合も無い場合もありますし、実際に嘱託社員の基本給は正社員の基本給を基準にしてその何割、と決められることもあります。退職金の支給は無いことが多いですが、それ以外は正社員とほぼ同条件というケースもあります。待遇面では、労働時間や雇用期間などの条件を満たせば、正社員と同じように社会保険に加入することが可能です。福利厚生についても嘱託社員だからよい、悪いなどの決まりはありません。会社によって違ってくるものと考えてください。

◆契約前に気をつけるべきこととは

嘱託社員の場合、フルタイムで働けなくても条件が合えば自分に合った労働時間で働ける、などのメリットがあります。その反面、契約社員と同様、決められた契約期間のなかで働く雇用形態なので、本人がその会社でずっと働きたくても、契約更新ができなければ職場に留まることができない、などのデメリットもありますので、そこは覚悟が必要です。また、求人広告などに「嘱託社員」と書かれていた場合でも、会社によっては本人が思っている「嘱託」の雇用形態とは微妙に違っている、なんてこともあるかも知れません。契約を結ぶ前によく確認してください。

◆さいごに

ここまで「嘱託社員」の意味と契約社員や正社員との違い、会社と契約を結ぶ上で留意すべきことなどご紹介してきましたが、少しはおわかりいただけたのではないでしょうか。嘱託社員は、契約社員と同様に有期労働契約であり、同じ会社でずっと働けるという補償がなく、どのような労働条件下で働くかは会社によって違います。就職してから「こんなはずではなかった」と後悔することがないように、これから転職や再就職を考えている方は、求人広告に「嘱託社員」と書かれていたら実際の雇用条件などをよく確認することが重要です。

文・学生の窓口編集部

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