「自己分析」を深めると志望業界も固まる! 自己分析と業界研究を同時並行するコツ
1.自己分析が就活を優位に進めるのではない
自己分析で自分を知る。ここで作業が終わっては、就活で優位に立ったことにはなりません。自分を知った上で、説得力ある自己PRを作成したり、話せたりすることで、はじめて優位に立てるのです。よって、自己分析に加えてそこで知った自分の長所や強みを上手にPRできる文書作成力やプレゼンテーション力を高める必要があります。自己分析と一体化させて業界研究にも取り組むべきでしょう。なぜなら、「業界研究によって生み出される志望動機」こそが説得力のある自己PRになるからです。
2.業界選択も自己分析の一つ
ビジネスにおける夢をもち、10年、20年と会社に定着して働いてくれる人……これが会社の求める人材像です。よって、志望する企業が自分の人生をかけて取り組む業界だと言い切れる人が選考で優位に立ちます。志望業界が定まっていない人は、『自分がワクワクできる業界はどれなのか?』を探し、選択する必要があります。この過程は業界研究であると同時に自己分析でもあるのです。
3.業界選択のための自己分析を進める方法
業界研究本を片っ端から読み漁る方法もありますが、費用対効果が良いとは言えません。そこで、ニュースに触れる時間を増やしましょう。おすすめは就活中だけでも新聞の電子版を購読することです。電子版の新聞では注目した記事をクリップすることができ、その結果、自分が興味をもつニュース分野の傾向を分析することができます。
4.クリップしたニュースの傾向が自己分析結果
例えば1か月ほど、「興味あるニュースをクリップすることが業界選択に繋がる」と意識して記事を読み、その後、自分がクリップした記事を振り返りましょう。観光に関する記事が多い、IoTに関する記事が多い等の傾向が見て取れたならば、それが、あなたの業界に対する一つの自己分析結果です。それらの記事と関連する業界を優先的に研究してみましょう。
就活では、自己PR以上に「入社して何がしたいか?」=志望動機が重視されます。そのため、自分が本当に興味をもっているサービスや技術を見つけ、その将来の発展・進化像を自分なりに描けてなくてはならないのです。多くの就活生が志望業界を迷い、その迷いが面接官に伝わり評価を下げられています。自分のこれまでの経験だけでなく、業界を分析対象とした自己分析にも取り組みましょう。
文◯岡 茂信 (おかしげのぶ)
現在東証1部の情報システム開発企業での採用選考経験を元にジョブ・アナリストとして独立。大学及び就職イベントでの講演、有名企業に対し採用アドバイスを実施。著書に「就職活動がまるごと分かる本」「エントリーシート完全突破塾」「適職へ導く自己分析」がある。また、「岡茂信の就活の根っこ」(http://ameblo.jp/okashigenobu/)で就活の土台となる旬な情報を発信している。