【天然痘の脅威】根絶されてなお恐れられる最悪の感染症とは? (2/4ページ)
しかし、唾液などの飛沫による感染の他に皮膚の接触による感染もあるため、気付かない内にウイルスが移動してしまっていることも少なくありません。
比較的長い潜伏期間や初期症状だけでは他の感染症との鑑別が困難であることにより、一度でも集団内に患者が出現すると感染は爆発的に拡大します。 天然痘の治療法 〜もし発症してしまったら〜その高い死亡率が物語るように、残念ながら天然痘には発症後の有効な治療手段はありません。天然痘ウイルスを死滅させることができる抗ウイルス薬などは存在せず、必然的に打つ手が限られてしまうのです。
もし天然痘が発症してしまった場合には、患者の状態に合わせて解熱鎮痛、点滴などの輸液を行います。そうして患者の苦痛や負担を少しでも和らげ、体の免疫に頼るしか方法が無いのが現実です。 天然痘を予防することはできるのでしょうか? ひとたび発症すると多くの人が亡くなってしまうため、天然痘の対応策として最も大切なのは予防を徹底することです。
しかし、天然痘は患者の膿疱が治癒したかさぶたを介してさえ、1年間以上も接触感染の可能性がある病気です。そのため、天然痘を予防するには根本的な防御策であるワクチンを利用することが必須となってきます。
幸いにして天然痘にはよく効くワクチンが存在します。
これは天然痘に罹患したとしても無症状または極めて軽度な症状に抑えることができ、仮に感染した後であっても数日以内であれば有意に発症を抑えられる非常に優れたワクチンです。
そのため、天然痘に感染する可能性のある全ての人に接種を推奨することになっています。 天然痘 〜根絶までの歴史〜天然痘の歴史は遡り切れないほどに長く、人々はその脅威にずっと苛まれ続けていました。また、その悪質さを利用してある種の民族を攻撃する際に毒のように用いられたこともあったと言われています。
そんな天然痘に人類が対抗する転機が訪れたのは1798年、研究者エドワード・ジェンナーがワクチンの開発に成功したことでした。