ウッドパルプを活用して「発電する床」が安価に実現するかも (2/2ページ)

FUTURUS

床による発電は天候の影響を受けない

この研究は、『ロードサイド・エナジー・ハーベスティング』と呼ばれる分野の最新の技術になる。この分野は、うまくやれば太陽エネルギーの活用に匹敵するものになると考えられ、しかも天候に依存しないというメリットがある。Wang准教授は、床や地面には再生可能エネルギーとしての大きな潜在能力があると考えている。

「ロードサイド・エナジー・ハーベスティングでは、回収できるエネルギーがふんだんに得られる場所を考える必要があります。私たちは人間の活動からエネルギーを回収するための努力を続けてきました。ひとつは、人間になにかを装着する方法、もうひとつは、人間に接触するなにかを作るという方法があります。そして床や地面はもっとも有力な場所です」とWang教授はいう。

人通りの多い廊下や、スタジアムやショッピングモールなどにこの技術を応用すれば、相当な量のエネルギーを得ることができる。

床の中で働く各部分部分は、ミリ単位かあるいはそれよりも小さいナノファイバーを含む、2種類の異なる材料から成る。「それらのふたつの素材をくっつければ、電子は素材の電子親和力の違いによって、片方からもう片方に移動します」とWang准教授は説明する。

その電子の移動は、電荷不均衡を生み出す。そうなると自然に不均衡を正そうとする働きが生じるが、電子がもとにもどるときに、その電子が外部回路を通過するようにすることで、トライボエレクトリックナノジェネレーター(TENG)が成立するという。床を何層かの稼働ユニットを重ねたものにすれば、より大きなエネルギーを得ることができる。

このTENG技術は、さまざまなタイプの床に容易に適用できるという。Wang准教授は、この技術をさらに進歩させて、ウィスコンシン大学マディソン校のキャンパスにデモ用の試作システムを設置したいというプランを持っている。また彼は、このシステムは十分安価で、耐久性の高いものにできるとも考えている。

たしかに、人間が動くことで、床には振動が小日。それらはこれまではただ熱に変わって空気中に拡散していただけだが、集めればけっこうなエネルギーになるのかもしれない。また、ひとが多いスタジアムやモールは、とうぜん電力も多く消費する場なので、そのエネルギーを回収できれば効果的だろう。

これまで無駄になっていたエネルギーも、集めて活用することができれば環境対策に貢献できるかもしれない。

【参考・画像】

※Move over, solar: The next big renewable energy source could be at our feet  -University of Wisconsin-Madison

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